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スーパーの寡占化とコスト競争。2018年11月11日

2018-11-11

「スーパー再編、寡占化進む」

10月、イオンは傘下の食品スーパーの大規模な再編に乗り出すと発表、

全国で展開する十数社のスーパーを6つのエリアごとに経営統合して行く。

それぞれの売上規模は3000億~7000億円程度で、

各地域で最大級のスーパーとなり存在感が強まる。(日経)
それによって国内スーパー売上高トップ10には

イオン系が半数を占めることになり、

今後コスト削減に向けて規模の追求が強まり、

イオン系に入るか、それ以外の地域統合が進む可能性は高い。
先行して統合した食品スーパーのマルエツ、カスミ、マックスバリュー関東の

ユナイテッド・スーパーマーケットHDによって

各社の売上高管理費は2%低下したという。

今後、スーパーの出店が続く中で売上が頭打ちの状況になり

販管費の改善が大きな課題になって来ることが予想される。

 

その他スーパーの経営統合は

・ドンキホーテHDがユニーを100%子会社化、

ユニーに4割を出資していたドンキホーテHDは

既に6店を共同運営していた「メガドンキホーテUNIY」を拡大する為、

ユニー190店を今後5年をかけて共同運営店舗に切り替える方針で

イオン、セブンHDに次ぐ「第三極」の規模になる。
・中国地方でディスカウント店を手掛ける大黒物産は

 福岡県地盤の食品スーパー・マミーズから22店舗を取得すると発表。

マミーズは佐賀や長崎、熊本でスーパーを営業しており、

18年3月期の売上は135億円で今回の店舗22店で99億円に上る。

これを機会に大黒物産は九州北部へ店舗網の拡大を図る。
・北陸地方でスーパーを運営するアルビスは

 富山市のスーパーオレンジマート4店を買収すると発表した。

アルビスは出店エリアが重複しておらず、相乗効果が期待できるとして

買収でマスのメリットを出し、品揃えを充実させる狙いだ。
・地方で苦戦している三越伊勢丹HDは今年3月松戸店等4店舗を閉店すると発表したが、

不採算店が一巡するとして、今後22年3月期までは店舗閉鎖しないとした。

又、今後3年間に700億円をかけて地方店のうち、

 立地の良い広島や松山店について食品を中心に改装を計画する。
・アマゾンジャパンは首都圏で展開する生鮮宅配の品目を増やし、

大阪府茨木市に物流倉庫を建設し、関西進出を検討する。

10月には最短1時間で生鮮商品を配送する「プライムナウ」の品目を

 4倍強の2100アイテムに拡大してネット通販を強化する。

 

国内消費は地方から首都圏へと金額は縮小傾向にあるものの、

アマゾンなどのネット通販の地域拡大もあり、

スーパー各社の売上競争には限度が見え始めているが、

利益を残すためには販管費などのコスト削減が重要な対策となって来た。

 

「人手不足時代のコスト競争」

パーソナル総合研究所と中央大学がまとめた

2030年に就業者数と募集の求人数を合わせた「労働需要」から

失業者を除く「労働供給」を引いた不足する人員数は

サービス業が最大で400万人、卸・小売業は50万人に上ると試算した。

東京ででは133万人と最も多く、名古屋や大阪など都市圏も20万人を超し、

現在、国会で議論されている外国人の採用拡大が急務になっている。
・10月食品スーパー、カスミは筑波大学店で完全なキャッシュレス決済を実施、

ハラル対応の食品の販売や日曜日を定休日にしたり、

又、社員は店長の1名のみで精算レジ担当も1名の店づくりを開店した。

支払いには現金は使えず、クレジットカードと電子マネー「WAON」に統一、

通常店よりも作業量がかなり削減された。

同店では思ったよりも抵抗感はなく、レジはスムーズだと店長は言う。(日経MJ)

 

首都圏の外食店では求人倍率は1.6と高水準で時給は1000円を超えた。

又、時給だけでなく交通費や食事代なども支給し、

アルバイトを確保するのに各店は必至の状況だ。
人海戦術が中心の小売り・外食・サービス業は

人員不足による人件費の上昇が利益を圧迫し、

生産性を上げる為にITの活用拡大や作業内容の見直しが迫っている。
<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<秋のコロッケバイキング>

 

*惣菜・中食街角通信は毎週日曜日に更新しています。

高齢化、小世帯化によるニーズの開発。2018年11月4日

2018-11-04

「地方で勝ち抜く」

小売りサービス業で全国大手チェーン企業がシェアを伸ばす中で

地方で大手をしのぐ元気のよい企業が脚光を浴びている。

コンビニ大手3社に対し、

北海道地盤のコンビニ、セコマが元気で

コンビニエンスストアとして、食品メーカーとしての存在感を高めている。
セコマが運営する「セイコーマート」は道内で1100店舗を出店しており、

セコマのグループ売上2000億円のうち、

食品メーカーとして自社のPB商品を販売しているのは200億円、

PB商品は本州のイオングループや平和堂、関西のスーパーなどに

牛乳やアイス、惣菜や弁当を納品している。

 

セコマの特徴は小売業でありながら

北海道内でじゃが芋や牛乳など関連企業が原料から自社生産をしており、

食品は札幌の自社工場で惣菜や弁当、冷凍食品を製造している。

北海道産の特徴を生かして青果物など相場に左右されやすい原料から

生産・加工・販売まで一貫した製造小売業として強さを発揮している。

 

地方の小売りサービス業においては地方における強味があり、

・地産地消で地域の特産原料を用いた商品づくり

・人手確保において、地方の従業員確保は都心より

 時給や人数など有利に働く。

・商品の価格は押さえられても、原料や販売コストを抑えられ、

 値入は確保出来やすい。

 

「小世帯化に対応する」

国内人口の高齢化と独身者増による小世帯化が進行する中で、

企業の商品やサービスにおいて開発が進んでいる。

 
・牛丼チェーン各社は1人用の

「牛すき鍋膳」や「牛鍋膳」(¥590~¥780)の販売を始めた。

毎年の牛鍋だが、吉野家は昆布の旨味成分をタレに追加するほか、

野菜を増やして1食で半日分の野菜が取れるようにした。

ローソンでは鍋料理とうどんや雑炊などのシメをセットにした

ひとり用「鍋から〆が楽シメる」シリーズで3品を販売。

 
・おせち商戦が本格化して来ている中で今年は平成最後となる。

おせちは「作る」から「買う」に変わり、

単身者や小世帯に対応する商品や健康を取り上げた商品が増え、

ローソンストア100は各世代に合わせたおせちを提案し、

ゆとり世帯にはパフェのように盛り付けた「おせちパフェ」を紹介、

バブル世帯には全28品を詰めた「バブリーおせち重」を提案する。

 
・高齢化で人気は健康おせちで、

本来は保存が効くように砂糖や塩分が多く使われるが、

カロリーや塩分を抑え、ファンデリーは食事制限のある人向けに販売。

化粧品製造のドクターリセラでは調理方法を工夫して

糖質量を18.9gまで下げたおせちを販売する。(日経MJ)

 
・高島屋は今年約1100種類と昨年より20種類を増やし、

「年末年始は海外で過ごして、帰国後におせち料理を食べたい。」

といった声に応えるため、1月2日から13日まで届ける商品を設定。

 

おせちは日本のお正月を祝う伝統料理で、

「買う」おせちは各世代や身体に一部機能が弱くなっている人など

多くの人に対応出来る商品が予定されている。

富士経済によると、

おせち市場は600億円で、毎年おせちを食べる人も

「作る」ものから「買う」おせちへと変化し拡大している。

 

購入動機として、「特別な種類のおせちを食べたい」との

回答が11%と増加傾向にあり、

購入先は「スーパー」が42%を占めて最も多く、百貨店は30%だった。

この傾向はしばらく続き、

今年は和洋中の「折衷おせち」や「一人用おせち」が人気になりそうだ。
・コンビニの移動販売は地方の過疎地だけではなく、

都心でも高齢化が進むことで移動販売のニーズが大きくなって来た。

 

セブンイレブンは東京の杉並区光が丘団地で

軽トラックを使って弁当やおにぎり、常温・冷蔵惣菜など約150種の商品を揃えて

毎週火曜と金曜の出張販売を始めた。

これからも高齢化、小世帯化に対応した商品開発やサービスが

地方だけでなく全国で広がって行く。

 

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<魚惣菜コーナー>

 

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売上は変化対応力、生産性はIT活用力。2018年10月28日

2018-10-28

「9月業績は業態によって明暗」

秋が急速に深まっているこの頃だが9月の売上は

・日本百貨店協会発表の既存店売上高は

 前年同月比で3%の減と3カ月連続のマイナス。

インバウンド(訪日外国人)向けは前年より伸びているが

国内の落ち込みをカバーできない苦しい状況が続く。

 
・日本チェーンストア協会発表の既存店売上高は

前年同月比で1.9%の増と4カ月連続で伸びている。

売上の7割を占める食料品は2.8%の増加で

相場高の青果が5.3%の増と惣菜は1.5%と順調に伸びている。

 
・日本スーパーマーケット協会など食品スーパー3団体は

前年同月比で2.3%の増と4カ月連続で伸びている。

青果と漁獲量が増えた秋刀魚や秋鮭など漁獲量が好調。

 
・日本フランチャイズチェーン協会発表の既存店売上高は

 前年同月比で3.5%の増加で客数は2.6%の減少しているが、

客単価は6.3%とアップして、売上を伸ばした。
コンビニ各社は秋型商品の取り組みが早く、

今年もおでんや中華まんを商品リニューアルしながら対応、

気温の低下と合わせて売上を牽引している。

 
・外食大手34社の既存店売上は

 ファミレスやファーストフード各社は前年同月比で増加したが、

 居酒屋各社は客単価は維持したが、客数の減少で各社の売上はダウンした

吉野家とすかいらーくのコラボで始めた割引券効果は出ているようで、

今後、各社の連携販促が増えて来る可能性は高い。

 

コンビニは品揃え数が少ない分小回りが早く、消費対応が早い。

商品開発においても季節商品だけでなく

健康ニーズに即応した塩分を抑えた弁当や惣菜、

糖質を制限した「ロカボ」をうたった商品開発、

食物繊維を多く取り入れたおにぎりや米飯など対応力の早さが支持されている。

 
又、付加価値商品の開発で客単価アップを狙った商品を強化しており、

セブンイレブンは熟成肉を使った牛丼を発売した。

牛肉は40日間熟成したアンガス牛を使用し、

肉の旨味を逃さないように加熱する直前にスライスして短時間で調理することで、

アミノ酸などの旨味成分がこれまでの牛丼に比べ1.7倍になったという。

 

「生産性改善の追求」

生産性の改善は小売業の最大のテーマであり、

スーパー各社は人手削減の一歩としてレジのセミセルフ化、

そして無人レジへと歩みを進めている。

 
・イトーヨーカ堂は2019年度末までにセミセルフレジを

現在の4倍の80店までに増やし、利用客の待ち時間も削減する。

又、全店160店舗でAI活用による需要予測と自動発注を導入し、

発注業務の省力化を進める。

 
究極の精算業務である無人レジの導入実験が始まっており、

JR東日本は「Suica」を使った精算をホームの店舗で始め、

コンビニではローソンが無人店舗の研究に積極的に取り組んでいる。

カメラやセンサーによる認証にまで不十分な課題も多い中で

ITの進歩に合わせて近い将来にコンビニから広がることは十分予測できる。

 

ネット通販の広がりが今一歩進まないスーパーにおいて、

中国のアリババ集団が提唱している「ニューリテール」がある。(日経MJ)

店舗の衣料では試着、食品では試食など

店舗はショールームとしての「見る」場所で「確認する」場所になりつつあり、

気に入った商品はECサイトを通じて購入する。

急ぐ商品は近隣エリアで30分で配達し、

急がない商品はサイトのカートに入れて、後日に配達してもらう。

アリババは店舗とECのお互いの長所を融合させた形を追求している。

 
<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<握り寿司バイキング>

 

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ITを取り込むネットとリアルの競争。2018年10月21日

2018-10-21

「ネットスーパーは意外と苦戦」

アマゾンに代表されるネット通販が伸びている中で、

調査会社がネットを通じてアンケートを3498人から回答得た。

・ネットスーパーを全く利用しない、80%

・使うのは3カ月に1回未満、10%

・週に3回以上利用している、3%

 
ネットスーパーの利用割合は30代の男性で7%、女性で6%と最も多く、

60代以上の男性では1%と低く、70代以上はいない。

ネットスーパーを利用しない人の理由としては

・自分で実際に商品を確かめて選びたい。

・配送料金が高い

などの理由が上がっているが、

日々の仕事に追われている人は時間節約でネットスーパーを利用するが、

時間がある60代以上の人は買い物を1日の仕事として生活している。

 

ネット通販の利用状況調査の中で、

注文してから半日以内に荷物が届く「即日配送」を利用した人は31.4%、

ネット通販の課題だった受け取る時間や場所は解消されつつある。(日経MJ)

即日配送を利用したことがある人は

・10代で46.4%、20代で43.0%と高くなっている。

生鮮食品の配送サービスを望む人気も29%に高まっており、

商品の配送・受け取りは1時間でも早い方が良いことは共通している。

 

19世紀の小売り名門、米シアーズHDが15日経営破綻した。

同社は百貨店「シアーズ」とデスカウントストア「Kマート」を700店運営しているが、

ネット通販のアマゾン影響が大きいことは確かだ。

又、米小売業でシアーズやトイザラスなど破綻した企業もある中で

ホームデポは「DIY」でダラー・ゼネラルは「100円ショップ」で

消費者を取り込み業績を伸ばしている。

 

「スマホ」が販促の有力手段」

ローソンはスマホ向けアプリ「ローソンアプリ」を展開し、

ダウンロード数は470万件で月間の利用者数は130万人と言う。

アプリ会員を対象に「デジタルスタンプラリー」を開催し、

利用者がスタンプをもらえるのは1日1店舗で、

3店舗集めると主力「からあげクン」がもらえる。

 
セブンイレブンもスマホ向けアプリを刷新し登録者は500万件を超え、

利用率が10%を超える店は6~8月の客数が前年比0.2%増だった。

コンビニでは客数が伸び悩む中でスマホアプリの販促は増えているが、

スーパーでは客層の違いもあり、スマホ販促の活用はまだ少ない。

 

スマホの活用は販促だけでなく、

値上げなどの消費者情報もSNSを通じて拡散スピードが早く、

商品の購入にも影響を与え始めている。

メーカーのステルス値上げにも気づいて人がSNSにアップし、

商品の売れ行きが落ち込むことが出て来ているという。

 
飲食店での予約の突然キャンセルやスーパーで天候異変による

料理や商品の余った在庫を店舗はそれをアプリに登録し、

消費者はサイトにアクセスして割引き価格で利用できる。

Mprojekctは低価格で提供するスマートアプリ「エプロン」を始めた。

 
賞味期間が近くなった商品が出た食品メーカーや

形状の悪い農産物などを農家が登録することで外食や店舗だけでなく、

主婦や学生など消費者からの問合せに対応するアプリ「たべるーぷ」も始まった。

 

「ITの活用で生産性アップ」

ディスカウント店のトライアルはレジを無人化し、

カメラで在庫を自動管理する「スマートストア」を2019年に60店開業する。

店内では700台の小型カメラを天井などに設置し、

陳列棚の欠品や顧客が手に取った商品などをデータ化して

人口知能を活用した商品発注や補充を指示する。

 

人手不足問題がこれからの小売りサービス業に大きく圧し掛かる中で、

IT活用により単純作業の省力化、AI活用で作業の精度アップなど

アナログからデジタルへの導入が分け目になりそうだ。

 
ITの発達によってネット通販は若者から高齢者まで指示は広がって来る。

リアル店舗は商品プラス、ネットで出来ない提案する接客サービスが決めてになる。

 
<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<サラダセット>

 

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小売り再編に生き残るスーパー。2018年10月14日

2018-10-14

「小売り大手の多様な稼ぐ力」

2018年3~8月期の主要20社の決算は前年比7%増となり、

不採算部門の立て直しや海外事業の強化、部門編成や商品の値入ミックス、

各社の課題に対しての取り組み効果が出て来ている。(日経)

・総合スーパーのイオンやユニー・ファミマ・セブンなどは

自社の衣料部門の縮小、専門店の導入などにより競争力を高め、

海外関連会社が業績に寄与した。

 
・食品では価格志向が高まる中でPB商品の開発を進め、

値下げなどで価格対応する中、付加価値PBで利益率を高めた。

しかし、価格志向に対応するネット通販の台頭で厳しい状況にある。

 
・今夏の猛暑は小売り各社にとって思わぬ追い風となり、

飲料やアイス、涼味食品などの販売が軒並み増えたことも業績に寄与した。

「小売りの再編、第二ステージ」

ユニー・ファミマHDは11日ドンキHDに資本参加をして

ドンキHD株の20.1%を取得する中で、子会社ユニー株をドンキHDに売却した。

ユニー・ファミマはコンビニ・ファミリーマート中心の会社となり、

スーパー・ユニーはドンキHDの中で業態転換をしながら再生を図る。

 
イオンは12日中四国を地盤とするフジと資本業務提携を結び、

フジの株式15%を取得する予定と発表した。

フジはイオンの子会社マックスバリュー西日本株をイオンから取得する。

イオンは中四国のマルナカを子会社することを決めており、

フジを加えて中四国はイオンとイズミの一騎打ちの構図となった。

 
イオンはグループのスーパー企業を2020年3月までに全国6地域で統合し、

競争が厳しくなる地域ごとに勝ち残りを図る。

北海道、東北、東海、近畿、中四国、九州の6地域と

関東を加えた7地域で消費者のニーズ変化に対応する体制を急ぐ。

統合する各地域スーパーにはそれぞれ異なる生い立ちがあり、

これから地域で一体化して消費者と向き合う課題は大きい。

 

「地域スーパーの戦い」

スーパー出店数の減少が続いている中で、

2018年度は都心回帰の出店数が増えており、

首都圏に人口が集中する中で、買い物に不便な場所に出店する企業が

全国区スーパーで4割、地域スーパーで2割の意向に上った。(日経)

首都圏には高層マンションの増加などで人口転入が続いており、

日常の買い物難民に対応する為にスーパーの出店は増える。

 
東急ストアは東京・渋谷に開店した「渋谷ストリーム」内に

生鮮食品を置かない弁当や惣菜など中食を中心にした新業態を開いた。

店には約30種類の弁当、好きな具材を選んで作れるサラダ、

トッピングを選べるピザなどインストア製造商品を強化した。

イートインではビールも提供し、「ちょい飲み」需要にも対応する。

ラザニアやボンゴレなどの洋惣菜に相性の良いワインを提案する

「ペアリングデリ」のコーナーを新設、お酒とデリの組合せを提案する。

 
クイーンズ伊勢丹はフライヤーを一新、「ドクターフライ」を全店に導入した。

ドクターフライは既存のフライヤーに電極版を取り付け、

電流を流すことによって食油の給着率が5割程度低くなる他、

油の酸化も抑えられ、より食材の味を味わうことが出来る。

 
イオン北海道ではこのドクターフライを天ぷら用フライヤーに導入している。

首都圏地盤のマルエツは天ぷら用の油にオリーブオイルを混ぜて使用、

コルステロールを抑える他、食感の改善をPOPで掲げている。

 

地域のスーパーは小売り大手のイオン、セブン&アイ、ドンキの3社に対し、

どのように競合して行くか、又は提携・合併して行くか、課題は更に大きくなった。

大手に飲み込まれない為には売上を追わず、利益を確保できるMD政策が重要で

商品で差別化を図れる品揃えと価格訴求と付加価値の値入ミックスが必要となる。

 
<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<ピザバイキング>

 

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客数の減少、人件費上昇の対応策。2018年10月7日

2018-10-07

「10~12月の産業景気予想」

毎年、日経から発表されている業種の産業景気予測では

スーパー、百貨店、コンビニの3業種は曇り、

ドラッグストアとネットサービスは薄日の晴、

外食は小雨の予報が出ている。

 
小売り・外食に出ている景気悪化要因は客数の減少、

各社は客数減に対して客単価アップに努力しているが、

価格志向を高める消費者に対策は狭まって来ている。

 
人口減少が続く国内において、

地方の店から客数の減少巾が大きくなっており、

各社は集客の為には食品~生鮮食品~総菜の導入拡大を急ぎ、

小売り・外食の各業態が入り混じった競争激化が始まっている。

 

「人手不足に伴う人件費増は限界?」

吉野家HDが発表した3~8月上期の連結決算は

売上高は前年同期比で3%増えたが、

最終損益は8億5千万円の赤字となった。(前年は13億円の黒字)

営業の中で食材費の値上がりなどはあったが、粗利益は1%の伸びを確保した。

 
しかし、人件費の上昇が続き販管費率は約64%まで上がり、

不採算店舗の閉店などもあって、売上は伸びても赤字決算になった。

これは吉野家HDだけでなく外食では同じ現象は起きており、

小売りではコンビニから食品スーパーへと同傾向は広がる。

「IT活用による人件費削減を急ぐ」

ネットサービスが薄日の予報を出しているのは

商品の販売に伴う精算はカードやスマホで実施しており

これから予想される人件費対応が軽減されるから。

 
・食品スーパーのカスミは現金を一切使わないキャッシュレススーパーを

茨城県つくば市内にオープンした。

 レジは全てセルフレジとし、支払いはクレジットカードと電子マネーに対応、

レジ担当の従業員1名が担当し、正社員は店長だけで運営する。

同店をモデルにしながら客の対応や販売状況を見ながら今後を検討する。

 
・西友はさいたま市にスマホアプリを使った決済の仕組みを導入、

 アプリを使って店内で商品のバーコードを読み取り、

専用のレジ4台を設置して簡単に支払いが出来る。

今後、同社では効率的なスーパーの形を模索し、高い水準の接客を目指すとしている。

 

「客数確保に新たな試み」

・イオンリテールは9月に開店した仙台市の新店で

地域に合わせたフォーマットを柔軟に変えて行くとして

食品の物販とフードコートを組み合わせて一体運営し、

平日のビジネスランチや休日の家族サービスに利用してもらう。

 

特徴は幼児の「離乳食コーナー」や靴を脱いで上がれる「小上がり席」

やグローサラントの「ここDeデリ」など総菜の購入にも力を入れる。

 総菜では和洋中の約40種類の商品や30種類のサンドイッチ、

 朝仕入れた鮮魚を寿司ネタに使った寿司コーナーも特徴になっている。

 
・ライフCOは売場で動画レシピを流すサービス「デリシュキッチン」を

動画会社エブリーと提携し、来年2月期中にも全店に導入する。

デリッシュキッチンは1分程度のスマートアプリで

調理方法の分かりやすさで若い女性を中心に人気が高まっている。

その他、食品スーパーでは店頭で動画レシピを活用する店舗が増えており、

レシピ運営会社との提携が進んでいる。

 

客数減少が続く小売り、外食業界、

客数増を狙って食品の品揃えを増やすドラッグストアや

買ってすぐに食事が出来るイートインコーナー、

動画料理レシピによる情報提供など、

各業態各社が楽しく便利に買い物が出来るサービス競争が熾烈になって来た。

 
又、客数増を図る為に低価格に頼る手段には限界があり、

商品とサービスレベルを磨きながら

IT活用による人件費削減がカギになっている。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

 <カツバイキング>

 

*惣菜・中食街角通信は毎週日曜日に更新しています。

「ミレニアム世代と消費行動の変化」。2018年9月30日

2018-09-30

「台風と猛暑の影響を受けた8月」

8月の小売り、外食の売上高が各協会から発表された。

・全国百貨店の既存店売上は前年同期比0.2%の減少、

祝日が土曜とダブったことや台風20号の影響が報告されたが、

9月に入って台風21号によって休業や北海道地震など

自然災害が重なって売上は更に悪影響が出ている。

 
・食品スーパーの全店既存店売上は1.0%の増加で

台風の上陸もあった中で猛暑による夏物商材が全体を押し上げた。

商品別では豪雨被害の影響で相場高の青果は6.7%増、

惣菜は2.3%の増加だった。

 
・コンビニは客数が30カ月ぶりに増加に転じ、

既存店売上は1.0%の増収となった。

猛暑によって家の近くのコンビニを利用する客が増えたという。

 
・外食34社の売上高は既存店ベースで約8割の26社が増収、

好天と猛暑が消費を押し上げ、低迷していた居酒屋が持ち直したが、

麺や定食のホットが中心の業種は客数減少、既存店売上は苦戦した。

 

特に7~9月は天候気温に左右された月になったが、

平常に戻った中で各社の取り組みによって業績が左右されるか注目だ。

「人件費の上昇が利益を圧迫」

・外食の中でも利益率の高いハイデ日高の営業利益は

3~8月期7年ぶりに4%の減益になった。

 既存店売上は2%の増収だったが、人員確保のために時給を引き上げたことで

 人件費比率は35%に上昇し営業利益を圧迫した。

ハイデ日高の営業利益率は11.5%と業種の中でも圧倒的に高い。

 
・吉野家HDは2019年2月期の業績が11億円の赤字になる見通しと発表、

牛丼各社の価格競争は前ほど激しくない中で人件費などのコスト要因が大きい。

 

外食の人手確保に必要な人件費上昇が続く中で、

作業負担を軽減し生産性アップにつなげる新業態や作業改善は欠かせない。

人手不足や人件費の上昇はスーパー業態でも同じで、

生産性改善の取り組みを急がれる。

「消費行動の変化」

節約志向が高まる中で「家飲み」人気が続いており、

この需要を取り込もうとスーパー、コンビニは工夫を凝らしている。
・東急ストアは9月に開業した「渋谷ストリーム」内に

新業態「プレッセシブヤ・デリマーケット」を開き、

焼き立てピザや具材を選べるサラダを展開する一方で

総菜と相性の良いワインを同じ棚で販売し、POPで紹介して家飲みを奨める。

ワインに合わせた惣菜の開発も進め、ペアリングの精度を高めていくという。

 
・イトーヨーカ堂は食の時短ニーズに対応した冷凍食品シリーズを開発し、

「イーズアップ」として「EASEUP助六寿司」や「同カレイのムニエル」など

又、精肉や鮮魚売り場でも同様なレンジアップ商品を売り出す。

 
・コンビニ各社も「家飲み」ニーズを取り込もうとレジ前で作戦が活発で、

セブンイレブンは焼鳥の販売を今春から始め、魚介惣菜も展開する。

その他各社もレジ前の他に冷惣菜で魚介や畜肉のおつまみ総菜で勝負する。

 
・2000年以降に成人を迎えたミレニアム世代の消費特徴として

消費支出の減少、SNSが購買を左右、シェアする消費に関心、など

 消費行動が特徴的で「所有」から「利用」する消費へ変化が挙げられる。

本当に「所有」したいものは購入するが、

それ以外は「利用」する割り切りが明確になって来ているという。

 

これらの消費は「家飲み」「時短」「シェア」「体験」などの

キーワードで表現され、小売りサービスの中で重視することが必要になった。

 

三越伊勢丹は相模原店など不採算店の3店舗を閉鎖すると発表、

百貨店各社の地方や郊外の店舗の減収が続き、

都心店は訪日客のインバウンド効果で増収期待が出来るが地方は無理との結論。

しかし、世代交代が進む中で消費行動が変化している。

これらの消費ニーズを既存店に取り込み、活性化して行く事に期待したい。
 
<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<秋の旬彩盛>

 

*惣菜・中食街角通信は毎週日曜日に更新しています。

値上げと参照価格の検討。2018年9月24日

2018-09-24

「コンビニの商品開発続く」

秋冬商戦に入りコンビニ各社の新商品が活発になっている。

狙いは総菜関連で、今後のスーパー惣菜の競合店として注目だ。

 
・セブンイレブンはスープ総菜を刷新して順次販売、

野菜や食物繊維を多く取れる点を訴求し専用のロゴを付け、

女性や健康意識の高い消費者の需要を掘り起こす。
 25日からスープ総菜の6品に「からだからの想いこの手から」

とうたった専用ロゴを掲げる。このロゴはおにぎりや弁当から始め、

パスタやドリアなどに広げ、今度スープ全品で掲げて改めて

健康訴求を全面に出した商品開発で総菜を強化する。

 
スープ総菜は個店での製造が難しく、ベンダーによる工場製造が必要で

スーパーはベンダーと共同の商品開発が急がれる。

「コンビニでおつまみ総菜の品揃えが拡大している。」

食べ切りサイズで、すぐに食べられるコンビならでの商品として

家飲み需要を掘り起こしている。
・セブンイレブンは魚介系で「たこぶつ」¥397、

「ムール貝の白ワイン蒸し」¥300など一人で食べ切る量を打ち出し、

これらのおつまみ総菜は午後4時以降の売上が8割近くになるという。

 
・ローソンでもおつまみ総菜が好調で「イカの炙り焼」¥298など3品を販売、

昨年より1品増え、売上は6割上回る。

メインの客層は40~60代男性で、午後4時~10時の売上が6割占める。

 
・ファミマでも「ツブ貝」などイカや貝のおつまみ総菜を販売、

大手各社の総菜は「トップシール」型の包装が特徴で

中に窒素ガスを充填して消費期限を延ばしているのが売上に寄与している。
又、ファミマでは焼魚総菜で焼く前に一晩寝かせて熟成時間を置き、

魚の旨味を高めてから低温でじっくり火を通し、高温で焼き上げ、

「銀鮭¥298」「ほっけの塩焼¥306」などまろやかな味に仕上げ、

レンジで温めるだけでふっくらした味わいが出るよう工夫している。

焼魚総菜もトップシール方式で焼いた食感を楽しめるようにした。

 

「外食の値上げから可否を考える」

外食チェーン各社の値上げから、業績への影響が出ている。

一律¥298均一に値上げした鳥貴族の7月期の純利益は前期の3割減少、

8月まで9カ月連続で既存店客数が前年を割り込んでいる。

 
鳥貴族の大倉社長は雑誌の中で

「全員が幸せになる正しい値付け」として

一言でいえば時代に合った「適正価格」にする為に

お客様はじめ利害関係者全員が幸せになることが出来る価格が重要。

お客様だけが喜ぶのであれば、ひたすら低価格だけを目指せば良いが、

企業が永続的に成長していくために必要な価格を追求する。

 

今までも値上げして、売上高が前年を割った時もあったが、

慌てず、ブレずにしっかりとした品質の商品・サービスを提供し続け

今日の成長につながって来たと述べている。

 

鳥貴族以外でも天丼チェーンの「てんや」は天丼を¥500から¥540に値上げ、

既存店売上高は1~6月では前年比1.3%お減となっている。

反面、

マクドナルドは3月、午後5時以降に100円を追加で払うと

パテイが2倍になる「夜マック」を始めたこともあり、

消費者の支持を集め既存店売上高4~6月は8.9%の増になった。

 
「中食」の広がりによって、外食は単純な値上げは難しくなり、

消費者が納得する新たなサービスや付加価値商品が求められ、

少し高い金額を払っても継続して来店したいと思うような動機が必要。

 

消費者の価格に対する意識の中に、

2017年ノーベル経済学賞受賞のリチャード・セイラー教授の

行動経済学の「参照価格」があるという。

消費者は心の中に複数の財布を持っており、

参照価格は消費者が意識している商品や消費場面の相場観のこと。

 

この商品、又昼食の価格はこの位と参照価格を持っているが、

この相場観を変えるには販売する商品やサービスの内容を

充実したものに変える事によって参照価格も変わるという。

 

この参照価格はポイントを付けるべきか、値下げをする方が良いか、

松竹梅の品揃えの必要性や選択肢が多すぎると逆に選べなくなるなど、

商品の価格設定において参考すべき指針になる。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<黒毛和牛入りハンバーグ>

 

*惣菜・中食街角通信は毎週日曜日に更新しています。

ますます強まる専門店型店づくり。2018年9月16日

2018-09-16

「専門店化が進む小売り」

日本経済新聞が調査の第46回、日本の専門店調査では

全24業種のうち、4分の3に当たる18業種が増収だった。

増収率が5%を超えた業種も7業種と前回よりも2業種増加し、

消費者の商品を求めるニーズは

「何でもあり」から「これがある」の

商品のこだわり、付加価値商品にスポットが当たって来ている。

 

100円ショップの大手4社の売上高は前年比7.3%増となり、

前年より0.5%の伸び率で上回った。

中でも最大手のダイソーは8.1%の増収で

消費者の節約志向を背景に驚く100円の品揃えで支持を集めている。

 

生活雑貨業種の売上伸び率は6.8%と前回よりも0.9%高く、

「無印良品」を展開する良品計画は11.4%の伸びとなった。

酒類の売上高は前年比1.9%増となり、前回の0.1%減からプラスに転じた。

生鮮食品スーパーのロピアは店舗数を伸ばして22.2%の増収、

鮮魚専門の角上魚類は4.0%の増収、

DSの最大手ドンキホーテHDは4.2%と全体の好調さを維持した。

 

「GMS最大手のイオンが専門店化」

GMSを運営するイオンリテールは2020年に

子供用品、美容関連、家具・雑貨品、下着専門の4業種を

専門店の別会社に分社化して

現在のニトリや良品計画と同じ土俵で競争することを発表。

 

イオンリテールの岡崎社長は紙面で

「ユニクロや無印良品と比較して、一番の違いは商品の作り方で

それだけで生きて行く為には商品の深掘り・SPAが出来ていない。

それが出来なければ生き残れない。

今後はGMSを止め、「強い食と強い専門」を作り上げる。

食に関しては総菜で一番になることがスーパーを制すると思う。」

イオンの専門店に対する並々ならぬ決意が見えている。

 

「専門店企業継続の秘訣」

200年もの間、企業を継続して来た老舗和菓子屋の船橋屋は

製法を一貫して変えなかった看板メニューくず餅で消費者の支持を得る一方、

常に新しいことに積極的にチャレンジをする。

くず餅を基に「くず餅乳酸菌」を開発して特許を取り、

くず餅乳酸菌を活用した化粧品やサプリメントなど関連商品を始めた。

 
老舗食品会社として食の安全性については常に正直な製造を心がけ、

若手社員を中心にしてブログを発信し、

新規採用については同社の理念に感動する年間15千人がエントリーする。

 

「食に進出する異業態と極めるスーパー」

家電量販店のビックカメラは

池袋の店を改装して家電の売場を半分に圧縮する一方、

2階の1フロア―を調味料や菓子など食品で品揃えした。

同社の食品構成は1%未満だが、8月には家電のない酒専門店を出店した。

 
食品を取り込んで業績を伸ばしているドラッグストアは

17年度の総売上は前年比で8.2%伸ばし、

医薬品や化粧品を中心に食品スーパーからの利用客を取り込んでいる。

 

ドラッグ各社は健康を軸とした食品開発にも力を入れ、

糖質を抑えたパンや店内調理のカレーライスを販売するなど

業界3位のコスモス薬品の食品の割合は55.9%と

食品が中心のドラッグストアに変わって来ている。

 

守勢の食品スーパーだが

・価格で競合する食品には価格で対応する一方

 自社の商品開発で付加価値を付けた食品を値ごろ価格で展開。

・提案出来る生鮮食品と惣菜の売場づくり

・これらの売場運営は個店が中心となって実行できる組織づくり

スーパーは食品の専門店として消費者に向き合って行く事がカギになる。

 

 
<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<鮭わっぱ飯>

*惣菜・中食街角通信は毎週日曜日に更新しています。

自然災害と消費拡大。2018年9月9日

2018-09-09

「日本列島災害・物価・消費に影響」

7月の西日本豪雨災害に続いて、台風21号被害、

そして北海道地震と日本列島を襲う自然災害は物価と消費に悪影響を与えている。

西日本台風によって、

瀬戸内海周辺の広島牡蠣や愛媛県のハマチやカンパチ養殖に影響を与え、

それぞれ出荷時の卸値は1~3割高になったり、

これからシーズンを迎える愛媛ミカンも出荷量が減り値上がり予想。
先週の北海道地震の影響は今が旬の北海道人参が4割高、

秋刀魚が1週間前より3倍、スルメイカが2.5倍と値上がり。

 

総務省発表の7月消費者物価指数は生鮮を除いて0.8%上昇、

災害の影響が大きい生鮮食品を含めればかなりの上昇になり、

8月・9月と物価の上昇は消費にも大きな影響を与え、

スーパーはじめ小売業や外食の値上げによる売上に悪影響が出て、

これが年末商戦まで引きずることになりかねない。

 

「秋商戦を引っ張る新商品開発」

消費低迷を打開するには、

今の売れ筋をリニューアルによってより価値観を上げる事、

新たなニーズを捉えて、これからの消費の芽を伸ばす事、

これらの商品開発が外食・小売り各社で始まっている。

 

・コンビニおでん商戦が始まり、

 セブンはカツオと昆布だしのベースに人参・玉ねぎを煮込んだ

野菜の旨味を加えて、コクと甘味を増し、まろやかさを出した。
 ファミマはつゆに使うかつお節と昆布の香りと風味を高め、

白滝は太さを補足して味の染み込みを良くした。
 ローソンはだしの旨味を高めた他、しょうゆの塩味を抑え、

大根は切り込みの幅を広げて梅雨の染み込みを良くした。
・ファミマはおでんと並ぶ秋冬主力の中華まんにサラダで人気の

「明太子ポテト」をイメージした具材を投入し、

辛子明太子の粒感と北海道じゃが芋のホクホク感を楽しめる味にした。

 

・おせちの予約商戦が百貨店で早くも始まり、

今年は平成最後の商戦という事もあり、

自宅でゆっくり過ごす「巣ごもり」顧客には酒のおつまみ35種16200円、

海外旅行から帰った後に元旦より遅めにお祝いするおせちなど

使用目的を細分化したおせちを展開する。
・最近、糖質ダイエットが増えている事から、

野菜宅配のオイシックスは白米の変わりにカット済みカリフラワーライス

(120g・¥398)の販売を始め、袋のまま電子レンジで温めて食べられる。

同量の白米に比べカロリーは6分の1に減らせ、

ローソンでもカリフラワーライスを使ったキーマカレーを発売する。
・東京・渋谷カフェ「15℃」の夜の人気メニューに

シャリの代わりにパンを使用して魚介ネタと握ったパン寿司が出た。

トーストした食パンと魚介ネタの間にアボガドやトマト・ミュウガなどの

ペーストを挟んで贅沢なカナッペ寿司のような味を出している。

女性や日本酒と一緒に楽しむ人が多いという。
・日本ハムは食物アレルギー対応に力を入れており、

山形県に専用の工場を建て替え、ハムやベーコンなどの主力商品の他、

スーパーのPB商品の製造委託も増やして行く。

同社はアレルギー特定原材料7品目を使わない「みんなの食卓」を

シリーズで展開してスーパーや生協に販売している。

 

「サービス分野での新たな取り組み」

・ネットスーパーで配達コストの高まりに対して

買い物代行サービスの専業企業がスーパーの商品の買い物と配送を代行する。

ダイエーはシンガポールの専業企業「オネストビー」と組み、

消費者がスマホで注文した商品をオネストビーが買い物代行と宅配をし、

課題である配送コストを抑えながら顧客の選択肢を増やして行く。
・外食は市場の飽和や人手不足でコストアップに悩む中で

吉野家HDとガストは共通で使用出来る割引き券を発行し、

お互いの客層を取り込むメリットを図る為にタッグを組む。

共同発行券の「合同定期券」は各社で会計時に割引きが出来る。

 

店舗や食市場の飽和感が高まり、消費の力強さは高まらない中の

自然災害は更に消費を冷やすことが予想される。

それを打開していくためには新たな商品開発やサービスの導入が重要。

これらをやり続けていくことを改めて考えさせられる。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<秋の茸ご飯弁当>

 

*惣菜・中食街角通信は毎週日曜日に更新しています。

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