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小売業、無人精算の流れ。2019年4月11日

2019-04-11

コンビニの王者、セブンイレブンが24時間営業問題で揺れ始めている。

コンビニの成長の中で隠れていた本部と店舗の関係について、

日本の人手不足環境が問題点をあぶり出した格好になった。

人手不足が続く中でパート・アルバイトの人件費は上昇し、

営業時間の長さはコンビニだけでなくスーパーを含む小売業全体の課題でもある。

 

小売業の営業時間の長さは競合店舗数が増える中では、

売上を確保するための常套手段であり、

売上に余裕がなければ営業時間を短縮することは出来ない。

しかし、現実は営業時間に対応する人員の確保が困難になり、

無理な営業時間の延長は売上以上に利益を減らす要因になっている。

実際に営業時間を短縮したセブンイレブンのある店では売上は10%減少したが、

利益は1.7倍に増えたと店長は語っている。

 

小売業において商品の陳列や管理には人的作業が欠かせないが精算業務は単純作業であり、

人手不足環境の中では先ず無人化を図るべき業務としてコンビニ各社の実験が始まった。

日本に先駆けて米国や中国では無人精算店舗の拡大が始まっているが、

日本ではカードやスマホの精算が遅れているために、

現在は人件費の削減の為に営業時間の短縮が話題になっている。

 

又、日本にはお客様との顔なじみや接客の文化があり、

レジは単純な精算業務だけでなく昔から接客サービスの業務が含まれていることから

レジの無人化が進まない要因になっていると感じている。

しかし、時代は変わって来ており、

店舗間競争は商品力や展開力と消費者の要望ある店舗営業時間に

重点が置かれている。

 

日本小売業の低生産性や低賃金が問題視される中で、

又これからネット通販との競争は激しさを増し、

いつでも商品を買えるネットに対抗する為に営業時間の短縮は命取りにつながる。

深夜営業がやり玉になっているコンビニ業界、

有給休暇が取れにくいスーパー業界など人手不足による弊害が表面化している中で、

これらを解決するレジの無人化は避けて通れない課題であり、

セルフサービスを中心とする店舗小売業の将来を決める。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<ローストビーフ丼>

 

 2019年・秋の消費増税対応。2,019年3月23日

2019-03-23

10月の消費増税を前に小売り・外食各社が相次ぎ価格表示の対応に追われている。

今回の消費増税は軽減税率の導入で消費者が非常に分かりにくいことが挙げられ、

これに小売り・外食各社がどう対応するか、まだ決めかねている企業もある。

 

 

一番混乱が予想されるのは外食ではその場で飲食すれば10%、持ち帰りは8%。

スーパーで買った弁当をイートインで食べれば8%、

イートインで頼んで食べれば10%に分かれることについて、

店員はその都度お客様に確認することが出来るのか、どうか。

お客様はバーガーを持ち帰る予定で購入したが、急遽店で食べることにした場合はどうか、

などお客様と店員のトラブルになることも多く予想される。

 

 

リンガーハットは検討段階としながらも、

店内飲食も持ち帰りも同じように税込価格にすることを検討している。

又、クレジット精算のポイント還元についてもフランチャイジー制では全店一律の還元は難しい。

一番の問題は消費者に不信感を与えない事、店員とのトラブルが発生しない事。

その為には、10月ギリギリまで決めかねる企業も出て来ると思われる。

 

イオンは税込み価格を小数点第2位まで表示をするように変更。

小数点以下は切り捨てになるが、消費者の価格に対する信頼感を高める為に必要とした。

又、高島屋は一部の商品には本体価格と税を分けて表示する。

食品においても一般食料品は軽減税率対象になるが酒類は増税になり、

売場における表示に誤りがないようにして、

レジにおけるトラブルが起きないようにしなければならない。

 

 

小売り・外食産業には中小企業も多く、

消費増税に対応する作業に煩雑さがコストアップにつながり、

生産性を更に落とすことに繋がりかねない。

人手不足環境下で賃金は上げざるを得ないが、

中小企業では人件費アップを生産性改善でカバーできる企業は少なく、

更に賃上げと消費増税が中小企業にのしかかって来る。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<行楽おにぎりセット>

 

 

値上げⅡ。2019年2月21日

2019-02-21

食品メーカー中心に毎年春4月から値上げが実施されるが、

2019年春も値上げが予定されており、

牛乳・ヨーグルト・アイスの分野では明治・森永が3~7%の値上げ、

アイスではロッテ・赤城・ハーゲンダッツが10~100円の値上げ、

即席麺では大手の日清食品が4~8%

大型ペット飲料ではコカ・コーラ・サントリー食品・アサヒ飲料が20円の値上げと

先ず大手メーカーの値上げが実施される。この後、大手に続いてNO2ブランドや

中小メーカーの値上げが続くことが予想される。

 

 

外食業界では昨年からファミレス業界の値上げが続いたが、

今年はカレーハウスCoCo壱番屋が約3%の値上げを3月から実施する。

 

 

清涼飲料業界では最大手コカ・コーラの値上げは27年ぶりという事だから、

良く今まで値上げせずに来られたと、驚きの感があるのは筆者だけでしょうか。

背景には地球上の人口は60億からまだ上昇傾向にあり、

それに食料資源の増産がついて来ない以上は原材料相場の高騰、

それを活用して製品の値上げは当然のことになる。

 

 

値上がりしているのは食品のみではなく人手不足に苦しむ運送業界で

宅配大手のヤマトHDや佐川急便のSGHDは昨年からの値上げで

今期の営業利益は増益を確保している。

 

 

先の食品メーカーの値上げは最終的にはスーパーや小売店が値上げ出来て成就する訳だが、

小売り競争環境は同業だけでなく、

異業態を含めて複雑になっている為にすんなりと値上げ出来る状況ではない。

それでもメーカーが納入価格を上げてくれば小売店は対応せざるを得なく、

値上げしなければ小売店の閉店・廃業につながる。

 

一方、無印良品は紳士肌着や収納家具、生活家電について2~3割の値下げをする。

同社が値下げ出来るのは生産委託を賃金の安いベトナムやカンボジア、タイなど

東南アジアに移して製造コストを下げている。

 

 

このトレンドはこれからも続き、

メーカーと交渉力の弱いスーパーや小売店は減益傾向に向かう為、

企業の業務提携や合併が増えて来ると予想される。

又は、生産リスクを持ったPB商品の開発によって

メーカー値上げとは無縁の関係を築くことが必要になる。

小売りのPB商品では総菜デリカ部門の商品はほぼPB商品に該当する為、

各社の商品開発がますます活発になるだろう。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<弁当トリオ>

 

消費の多様化にかける。2019年1月25日

2019-01-25

2018年スーパーの既存店売上高は前年対比0.2%減で3年連続のマイナスとなった。

食料品がプラスを確保した一方、衣料品や住居関連の不振が全体を押し下げ、

食品スーパー3団体の統計では既存店昨年比横ばいだった。

コンビ二においては0.6%の増だったが、

百貨店は0.8%の減少となり、消費ボリュームは確実に縮小している。

 

 

人口減少と消費の成熟化によって消費の量的拡大は無理な状況になっている中で、

これからのスーパーはどんな対応が必要になって来るのだろうか。

ドラッグなど異業態が食品の品揃え拡大を図るように、

スーパーにおいて他の商品カテゴリーやサービスを取り入れることが可能かどうか。

 

昭和女子大学の上原教授は30坪のコンビニが成長してきた要因の中に、

ATM、支払い代行、ネット通販や宅配など様々なサービスを取り込んで来たことが大きいとして、

これからの小売業は自社で出来る企業と出来ない企業は

他業態と組んで商品やサービスの多様化を図って行く事が必要と話している。

 

 

消費者が地域で生活して行く上でより便利になる商品やサービスは何か。

・サービス面では高齢化、小世帯化が進む中では買い物難民に対する出張販売や

配達サービスはとくし丸などまだスタートしたばかり、

・コミュニティの面ではスーパーのイートインが広まって来たが、

食事や休憩サービスの面ではまだ課題は多い。

 

 

・商品的にはこれからのひな祭りや端午の節句など

ハレの日は女の子、男の子のイベントでは少子化の中で需要の伸びは少なく、

女性や男性全体に広げたセールとして品揃えや企画の立案が必要になって来た。

・外食専門店の代表であるピザやサンドイッチ、又はハンバーガーやドーナツ、

フライドチキンなどの商品群をスーパーの自営として展開出来るか。

 現在ではスーパーがピザ窯を備えた焼き立て本格ピザが広がって来た。

 

・政府は外国人労働者の拡大をこの先5年間で約35万人増やすと決議した。

働く外国人の生活需要を取り込む為に韓国や中国、エスニックなどの品揃えが必要になって来た。

 

スーパーを取り巻く消費や小売り環境はますます厳しく、

食料品を販売しているだけで生き残れるか、

商品やサービスの多様化に対応して行く事が求められている。

 

<スーパーの惣菜、米飯、寿司>

 

<ミックスピザ>

 

働き方改革調査より。2018年11月22日

2018-11-22

働き方改革関連法成立に伴い、

柱は「年間残業時間を720時間」までに抑制するほか、

正社員と非正規社員の待遇を解消する「同一労働・同一賃金」としている。

日経が実施した「スマートワーク経営調査」663社の結果が発表されているが、

働き方改革は上場企業で確実に進んでいるようだ。

 

 

・アサヒグループHDはコアタイムを設けないスーパーフレックスを週1回、

在宅勤務を月1回取得する様に進めており、

今年から年間所定労働時間を1837時間から1815時間へと約3日分を短縮している。

 

・アフラック生命保険は15年から「ワークスマート」として有給休暇の取得率は80%に達し、

在宅勤務やフレックスタイムは全員、全部門で実施している。

 

・オリックスグループは1日の所定労働時間を2017年より

7時間20分より7時間に短縮しても賃金は変更していない。

又、今年6月より約1万人の社員を対象に「自分磨き制度」を導入し、

語学学習や資格取得の勉強やスポーツクラブの利用に対し、年間で最大6万円を補助している。

 

・サントリーHDは今年7月よりシニア正社員制度を導入、

専門能力に応じて毎月手当を加算し、貢献度に応じてボーナスを支給する。

又、この新制度では60歳以降も現役並みに稼ぐことが出来、シニア社員のやる気を引き出す。

 

これらの事例はスマートワーク調査の中で4つ星、5つ星企業の一例だが、

企業が働き方改革に取り組み、働く個人がライフとワークに充実した時間を過ごすことで

個人の「自分磨き」が進んで、最終的には企業の発展につながる仕組みを目指すこと。

 

個人の生活感は千差万別であるが、一つの企業で働き生活を維持していく中で、

個人が「働き甲斐」を実感して働くために企業はどんな環境と仕組みづくりが出来るか。

お金をかけて大きな保養施設を作っても、組織内コミュニケーションの開示や努力すれば

結果に対して報いが見える評価がなければ働き甲斐は生れて来ない。

 

しかし、企業は働き方改革を通じてかかるコスト以上に生産性アップが必要になって来る。

生産性アップには個人の能力をいかに引き出すかにかかっている。

企業は働く環境改善のハードと個人の意思を引き出すソフトの両面が重要になっており、

企業と個人が共にハッピーになることが求められている。

 

<スーパーの働く環境>

 

<惣菜作業場>

 

人手不足・人件費増の経営。2018年10月22日

2018-10-22

2019年度新卒採用状況調査の中で、

企業全体での内定者数は1万8843人と18年より4.2%増えた。

働き手不足傾向が続き、採用計画に対する内定者数を示す「充足率」は90.8%であり、

小売業の中では出店意欲の強いドラッグストアが18年度比で17.6%増と伸びが目立ち、

スーパーは18年度比6.8%減で充足率は87.4%、百貨店は3.6%減だったが

充足率は107.4%とプラスだった。

 

 

人手不足がパート・アルバイトの時給増につながり、

一番業績に影響しているのは外食で3~8月期の連結決算は大手8社で売上は

伸びたが減益又は赤字決算だった。

アルバイト求人情報サービス「An」上の9月外食産業平均時給は1008円と前年より3%上昇し、

調査を始めて最も高い水準になった。

働き手確保に厳しい外食の新卒内定充足率は80.5%と低く、

内定数は18年より4.4%減だった為、今後もこの傾向は続きそうだ。

 

 

この人手不足環境に対し、

パートやアルバイト従業員が65歳を過ぎても働ける制度を採用し、

意欲と能力があると判断された場合は80歳を過ぎても働けるようにする企業も出ている。(ホームセンターのカインズ)

その他、スーパーではライフCOは再雇用を70歳から75歳まで引き上げ、

サミットは定年を60歳から65歳に、再雇用を70歳から75歳まで引き上げ、

いなげやは定年を60歳から65歳に、再雇用後は68歳まで可能、

ヤオコーは定年を60歳から70歳に、希望すれば75歳まで可能。

 

 

新卒採用が積極的なドラッグストアの中で、

躍進が著しいコスモス薬品は19年の新卒採用数は500人とほぼ充足し、

横山社長によると人件費はむしろ積極的に上げ、時給ベースで他社より30~50円程度高く設定、

従業員の士気を上げ、接客の質を上げる先行投資と言う。

同社の売上高販管費は15%台と低く、ELDP戦略で日々の納品数や客数、

従業員の作業を徹底的に平準化している点は大きい。

出店においても同じ地域に集中出店するドミナント戦略で物流費のコストを抑えており、

食品の売上構成比は56%と高く、まさに食品スーパーと同様な戦略で経営している。

 

 

製造業に比べ人海戦術の高い小売り・外食産業では

人手不足による人件費の上昇は避けられない。

人件費が上昇しても販売管理費を抑えられる体制が急務であり、

その為には店舗運営の標準化・平準化をベースに従業員の能力・士気を最大限引き出す経営が求められている。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<冷惣菜、対面とセルフ売り場>

ドラッグストア優位の流れ。2018年9月3日

2018-09-03

ドラッグストア上場14社の2018年度の営業利益は

12社が最高益を更新、14社の営業利益合計は2559億円と17年度比で6%の増益となる。

日本ドラッグストア協会によると、売上高は前年比6%増とのびており、

伸び率が1%台のコンビニやスーパーに比べ大きく上回っている。

 

 

ドラッグの都市に店舗が多いマツモトキヨシなどは

インバウント消費を追い風に伸びており、

郊外に店舗が多いコスモス薬品などは食品の品揃えを拡大し、

食品売上構成比は50%を超えている。

 

最大手のウェルシアHDの売上総利益率は食品が20%以下に比べ、

医薬品や化粧品は30~40%と高く、食品の価格訴求で客動員して

医薬品や化粧品で利益を確保するパターンが業績伸長のフォーマットになっている。

 

 

一方コンビニやスーパーの客数はドラッグの影響で減少傾向にあり、

客単価を上げることによって売上前年実績を確保している状況で、

日経ビジネスによる加工食品の購入価格比較では、

牛乳・卵・納豆・豆腐・食パン・ヨーグルト・お茶を購入した場合、

ローソンでは¥1058、まいばすけっとでは¥824、マツモトキヨシでは¥680の結果だった。

ドラッグの価格はコンビニより35%も安く、

スーパーより18%安い魅力が客数を増やしている。

 

この傾向に対しコンビニはPB商品化を進めて惣菜を拡大することや、

スーパーは生鮮食品や惣菜の強化によって差別化を図っているが、

ドラッグの加工食品価格優位性は変わらず、

今後しばらくはこの流れが続きそうだ。

 

 

しかし、ドラッグストアの店舗拡大も

コンビニやスーパーと同様に飽和状況を迎え、

価格優位性による売上拡大は店舗を持たないネット通販との競争では敵わない。

 

消費ボリュームが萎む国内市場において、

自店(自社)の商品優位性をどこに求めるか、

 

小売業全体の重点課題だ。品質グレード、品揃えなど

地域商圏に合った商品とサービス、買い物の楽しさを

提供できる店舗が消費者からの支持を得ることになるだろう。

 

<スーパーの惣菜、弁当、寿司>

 

<秋刀魚ご飯>

 

増収減益の対策は!2018年8月20日

2018-08-20

外食大手の2018年第一四半期決算は7割に当たる14社が増収減益になった。

新店などで売上が増えた一方、人件費や原材料費のコスト増を吸収出来ない構図が鮮明になった。

原材料では輸入牛肉価格の上昇し、吉野家HDは5年ぶりの最終赤字になり、

国産野菜の値上がりなどの影響でリンガーハットは純利益が5割減少した。

こうしたコストアップに対し、吉野家HDは商品の値上げは客離れにつながるので値上げはしない方針だ。

 

 

原材料の値上がりは世界的な猛暑や干ばつで農産物の作柄が悪化しており、

小麦は主産地の欧州やオーストラリアは猛暑で6年ぶりの減産になりそうで、

米農務省の需給報告によると小麦の生産見通しは前年度を4%下回る見込みと報告された。

又欧州連合の収穫は前年比1割減少し、品質も悪化すると商社は予測している。

 

 

オレンジは米国やブラジルの気温上昇や降水不足で、

オレンジ果汁の輸入価格は前年比1割値上がりし、例年より実が小さくなりそうだと言う。

日本においても猛暑によって葉物野菜に影響が出ており、

キャベツは8月上旬時点で中央卸し市場価格は1kg¥117と前年比9割高となっている。

 

 

世界的に人口増加に対して気候変動による作物の収穫に悪影響が出て、

原材料の値上がりは継続的な現象となっている。

輸入価格に上昇に対して外食や小売店の値上げは避けて通れない状況にあるが、

値上げは客数減や買上点数減につながりやすく簡単に実施出来ない。

しかし、値上げ出来なければ前述のように増収減益決算になる可能性は高い。

 

 

解決策は消費者が納得できる値上げが出来るかどうか。

消費者が納得できる値上げは、食べて美味しいと納得できるかどうか。

美味しいとは味だけでなく美味しい理由・情報も必要で、

原材料の生産状況、調理・製造方法のこだわり、

消費者の一番の関心事である健康を抱合するような美味しさを

消費者に理解してもらう事が必須となる。

 

 

今後、外食やスーパーなど小売企業はメニューや商品の値上げを避けて通れない。

その際に値上げ出来る商品開発がカギになることは間違いない。

 

 

<スーパーの惣菜・弁当・寿司>

 

<カナッペ寿司>

 

働き方改革関連法とSM。2018年7月5日

2018-07-05

働き方改革関連法が6月国会で賛成多数で成立しました。

その中で食品小売業として特に影響が大きいのは

 

1、労働時間上限規制

現状の月45時間、年360時間の限度は労働基準法に明記され、

違反の場合は罰金が課せられ、

特例条項の中でも上限として1年単位で720時間(月60時間平均)としました。

 

2、中小企業の60時間超時間外割増率50%に引き上げ

中小企業の猶予措置は廃止され2023年4月1日適用

 

3、年次有給休暇取得義務化

年次有給休暇が年10日以上付与されている社員については、

毎年1年間に5日以上の取得させる義務が企業に課せられる。

1と3は2019年4月1日施行になり、

中小スーパーの中では残業と有給休暇は野放しになっている為、対策は急務です。

 

今後、全国で労働人口が縮小して行く中で、

働き方改革は米国・欧州に近づくようになって来ます。

数年後には「同一労働・同一賃金」の法案も整備されて来ることが言われており、

小売業にとって生産性の向上がなければ営業継続が難しくなる時代が来ています。

 

就労人口を国内だけで確保することは無理があるのは明白であり、

外国人就労の推進については、

来年4月より在留資格を5年に延長する内容が業種を限定した中で始まりますが、

小売業は接客が必要な点から店での導入は問題点も多く残ります。

 

寿命が延び、定年後も働きたいシニアが増えているが、

65歳以上の就労率は23%と低い。

(2017年総務省調査)シニアが働けない理由の中に、

 

・シニアが働きたい職と人材を求める職場のミスマッチ

シニアは現役より体力が落ちて来るが、

それでも働ける職場と内容を企業は作らなければならない。

そして、その情報をシニアに良く届けることが必要になる。

小売業でも短時間、短期間、短距離で働くシニア募集をやる価値は大きい。

子育て期間の主婦の労働力確保も貴重な存在であり、

近年には企業が従業員用の保育所を設置している。

セブンイレブンが仙台市の店舗の2階で保育所を設置し、

従業員や地域住民が利用出来る。

イトーヨーカ堂はアリオ葛西で保育所を開き、定員30人の半数を従業員向けに実施、

その他食品スーパーのカスミは2019年には本社内敷地に保育所を設ける計画。

 

国は企業が主導する保育所に対し、

自治体の認可は不要で認可保育所並みの補助金支給や税の優遇を実施する

 

働くニーズに対し、働く場を提供するニーズの不一致はまだまだ沢山あるように思う。

又、現在働いている人が職場を離れないようにすることも重要であり、

人を中心にした企業経営がこれから脚光を浴びる。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

 <イワシ蒲焼き重>

 

人口減・コストアップ・生産性改善。2018年6月8日

2018-06-08

厚労省発表の2017年の出生数は

前年よりも3万人少ない94万6060人となり、過去最少を更新した。

又、1人の女性が生涯に産む子供の出生率は1.43と2年連続で低下した。

これまで出生数が多かったのは1949年の269万人で、17年はこの3割強に留まった。

毎年の死亡数は120~130万人の中で、日本の人口減少は続く。

 

 

2018年の賃金動向調査によると、

全体の賃上げ率は前年比0.28ポイント増の2.31%となり、

5年連続で2%の増加をしており、今夏のボーナス調査では製造業は17年夏比4.91%の増、

非製造業は3.0%の増加になった。

製造業は海外事業の好調さから好業績をボーナスに反映、

非製造業は深刻な人出不足を打開する為に賃上げを重視した内容になっている。

 

 

国内営業が中心の非製造業は

人口減がもたらす消費ボリュームの減少と働き手不足の両面から売上減少とコストアップの2重苦がのしかかる。

この課題解決にはAI活用の店づくりと運営が注目され、

欧米に比べ生産性の低さが指摘されて来た小売り・サービス業はAIやロボットの活用が進めば、

労働生産性は今より3割以上高まると予測も出ている。

 

 

東京世田谷にあるパン屋「ボヌール三軒茶屋店」では

来店客がパンを載せたトレーを台に置くと、画像と商品名・金額が表示され、

レジの待ち時間短縮や生産性向上につながった。

ここでは画像読み取りのAIが活用されており、店員の作業とミスの改善になっている。

 

 

レジに人員を配置しない店舗は米国でアマゾンが、

中国ではアリババが実際に出店しており、イオンは上海で実験店舗を立ち上げた。

中国の調査会社によると無人店舗市場は小売店だけで4年後22年には18年の30倍に成長する見通しだ。

日本では定員による接客サービスを期待する声や安心感を言う意見も多いが、

人手不足に対応するコストアップを生産性に結びつけるにはAIやロボットの活用を避けて通れない。

 

 

小売業の生鮮や惣菜、外食業の店舗におけるAIやロボットの活用は

接客サービスとの兼ね合いでまだまだ問題は多い。

しかし、コストアップに対する生産性の改善は待ったなしのところまで来ており、

仕入れから製造・販売までの流れの中で現在のやり方を否定した仕組みづくりが急がれる。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<父の日、マグロ握り尽くし>

 

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