あさひ流通企画 > 惣菜・中食街角通信 > 「新たな客層・需要を開拓」。2018年6月10日

 

「新たな客層・需要を開拓」。2018年6月10日

「消費の踊り場」

毎年4月には定期昇給があるが反面、公共料金や商品の値上がり、

入学・入園や新就職などの出費が増え、

食費などの消費には節約意識が高くなる。

 
総務省発表の4月家計調査では

2人以上世帯の家計消費額は29万4439円と前年比1.3%の減、

3カ月連続の前年割れは約1年ぶりで、

特に目立ったのは値上げの広がる食料で、4月は0.8%の減少。

不漁で価格が高騰している鮮魚は10.0%の減、

メーカー値上げのヨーグルトや乳製品は3.8%の減少となった。(日経MJ)

 
5月の足元景況感を映す街角景気指数は47.1と

前月を1.9ポイント下回り、

街角の消費マインドは節約意識が強まっている。

「コンビニの戦い」

拡大を続けて来たコンビニ大手3社の2018年度店舗純増数は

約1100店でこの10年のピーク時に比べ3分の1になる見通し。(日経)

近年は既存店の客数が前年を割り危機感は強い。

各社は異業種と組んだ新型店舗や異業種のサービスを取り込むことで

従来と異なる客層やエリア外の客を呼び込む。

 
・セブンイレブンは民泊の自動チェックイン機の設置や

シェア自転車の拠点になる店舗を増やす。

・ファミマはコインランドリーを併設した店舗や

ドンキホーテの品揃えを取り入れた店づくり。

・ローソンは一般医薬品を扱う店舗を5倍の900店に増やし、

ドラッグストアからの顧客を取り込む。

 

コンビニは店舗数の拡大が飽和点になって来たことで

消費の変化に対応した新たな便利さを提供し、

既存店の収益力を回復することが今後の持続的成長に欠かせない。

 

食品スーパーが夕帯販促を強化している中で、

ローソンは月~金の「平日夕方特割」を16:00~21:59まで

コロッケ・メンチカツの20円引きや「でか焼鳥」の2本で20円引き

など夕食需要の取り込みを実施する。

夕方から夜間を強化する為に、店の発注締め切りを前日の22時まで遅らせ、

店は前日夜の売れ行きを見て発注できるようにする。

 

「新たな客層・需要を取り込む」

消費が停滞する中で、伸びている食材や商品をどう開発し強化するか、

冷凍食品は圧倒的にスーパーが強いが、

最近はドラッグストアやコンビニが価格販促を含めて進めて来た。

 

日本冷凍食品協会によると

冷凍食品を使う人は男女ともに「週2~3回」と前年より2ポイント増え、

購入目的は夕食需要が女性で57%、男性で62%と最も多く、

冷食の内容もお弁当のおかずから品質アップして家庭の夕食へと変化している。

 
・シリアルと言えば、子供や若い女性を中心に伸びて来たが、

市場は踊り場を迎えて中高年などの開拓を図っている。

日清シスコは「ごろっとグラノーラ」脂肪75%オフでメープル仕立ての贅沢果実、

日本ケロッグは「フルーツグラノーラ・ハーフ」で従来より脂質が半分の商品。
シリアルの市場規模は565億円で8年ぶりに減少する中で

中高年などをターゲットにした商品開発で再び成長を目指す。

 
・和惣菜を中心にスーパーなどで販売してきたフジッコは

更に強化する為にサラダや洋惣菜を開発すると共に

サイズを28~52gの食べ切りサイズで2パックセット商品を増産する。

冷蔵すれば2カ月の日持ちが出来、

2パック式は中高年などの個食の生活様式に合っていると見る。

 
最近、スーパーの店頭で動画の商品紹介を見ることが多くなったが、

伊藤忠食品はデジタルサイネージを使った販促サービス「E-POP]

の展開をスーパーで始めた。

スーパーのセルフ売場はライブ感に乏しいが

動画で揚物を上げる音や動画で五感に訴えたPOP販促をする。

各売場で朝昼晩の時間帯ごとにどんな動画が効果的か、

料理レシピ動画など検証しながら開発を進める。

 

新たな客層・需要を取り込む事では

愛知県などでユニーがドンキホーテと改装した共同店舗では

30歳代の若者層の客数が増え、日用雑貨の販売が増えて

売上高は改装前に比べ倍増した店舗もあるという。

各業態の店舗数は飽和状態にある中で

同じ品揃え・サービスでは需要を拡大することは出来ない。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<父の日握り寿司>

 

*惣菜・中食街角通信は毎週日曜日に更新しています。