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リアル店舗MDの進化。2017年10月8日

「秋の味覚に打撃」

秋が旬の魚と言えば、

秋刀魚・秋鮭・イクラだが今年は高値の華になりそうだ。

秋刀魚漁は過去最低の2016年を更に下回る見通しで

7~9月の昨年同期比半分以下で1尾130g以下の痩せたものが多い。

同様に鮭は4割減で北海道では毎年行事の鮭のつかみ取りを中止、

鮭から取れるイクラも少なく1kg当り¥1000を超え、

価格は前年の2倍となり、秋の味覚として庶民には遠い旬魚となってしまった。

 
漁獲量の減少の背景には

海水温の変化により、魚類の回遊ルートの変更や稚魚の生育不良などの

影響が出ていると報じられているが、

今後の日本近海での漁獲量が改善する見込みは期待出来るのだろうか。

 
又、松茸産地である岩手県今泉町では

松茸の収穫が平年の1~3割と少なく、ネット販売の中止に追い込まれた。

「焼き鳥人気に国産チキンが値上がり」

牛肉や豚肉に比べ価格も安くヘルシーな国産鶏肉が

庶民の味・焼鳥人気もあり需要旺盛を背景に値上がりしている。

焼鳥だけでなく、サラダ用惣菜として鶏ムネ肉も人気が上がり、

9月下旬の小売り価格はモモ肉前年同期比9%、ムネ肉は19%高で推移している。

(都内スーパー、日経MJ)

 
魚や肉などの値上がりに対して、仕入れコストを抑える手段として

先週の回転寿司大手のスシローと元気寿司の経営統合など

仕入れ交渉力を持つために企業の業務提携が広がって来そうだ。

「小売り最大手VSドンキのMD」

イオンが発表した今期3~8月期の連結決算は

営業利益が前年同期比18%増と過去最高を更新した。

その中で全体の利益こそ改善したが、

イオンリテールを中心とする総合スーパーは104億円の赤字、

ダイエーが入る食品スーパーは31%の営業減益だ。

イオンには小売業が抱える人手不足やデジタル化、異業種との競争など

あらゆる課題がのしかかり、改革は一筋縄ではいかない。(日経)

 

一方、増収増益を続け、ユニーと業務提携したドンキホーテHDは

MD政策として若者向けにスマホ関連の投資を広げ、

若者を取り込み、次のニューファミリーへとつなげる。

 

同社の大原社長は紙上で

「今のGMSは食品以外が全く売れない。

 非食品は消費者のライフスタイルについて行ってなく、

 消費者から自分たちの価値観に合わないと宣言されているに等しい。」

「移動スーパー元年」

食品や日用品を満載した車で店舗のない地域を回る「移動スーパー」は

現在は数百台と見られるが、今後2~3年で2000台に増える見通しで、

移動スーパー「とくし丸」を運営する同社では東京都心を含めて4000台は営業出来ると見る。

スーパーからコンビニ、道の駅まで移動スーパーが拡大して来たが、

ドライバーは個人事業主が多く、ドライバーによって収益に差が出るのは避けられない。

 
とくし丸では車両契約が1台当たり50万円、導入契約とロイヤリティが月々3万円で

ドライバーは平均粗利率30%の内、約18%が手取りとなり残り12%が運営会社へ、

同社が提携する企業は約80社、全国で約230台の車が走る。

中央政府も地域振興の観点から移動スーパーの規制緩和を検討する。(日経MJ)

「体験型販売元年」

国内消費量が増えない中で、ネットスーパーや移動スーパーが増える構図が続き、

リアル店舗の売上は押される状況が続く。

 

しかし、両スーパーに出来ない事は何か!

実際に商品を味わってもらい、体験してもらう事は店舗でしか出来ない。 

各スーパーで実施しているクッキングサポートはその走りであり、

そこから一歩進んで料理として味わって購買に結びつける販売方法。

 

先月末に開店した成城石井の「トリエ京王調布店」が始めた「グローサラント」、

外食として体験してもらい、小売りとして食材を購入してもらう

外食のメニュー開発と小売りの一体化を狙った販売方法でリアル店舗は進化する。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<秋の味覚・鮭イクラご飯>

 

*惣菜・中食街角通信は毎週日曜日に更新しています。