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攻められる食品スーパーの対策。2018年4月22日

「小売業決算の明暗」

小売業の2018年2月期決算は業態による明暗が出た。

各業態には企業による好不調のバラツキはあるが、

限られる需要のパイを上手く取り込めた業態が好決算を出した。

・好調組

小売りの複合業態を傘下に持つイオンやセブン&アイHD

訪日外国人のインバウンド需要を取り込んだ百貨店

海外事業が業績を引っ張るユニクロや良品計画の専門店

食品の低価格路線で顧客を他業種から取り込むドラッグストア
・低調組

国内中心の中でドラッグへ顧客が流れた食品スーパーやコンビニ

国内需要中心の衣料専門店やホームセンター

 

この傾向は新年度に入っても続いており、3月の動向は

・全国百貨店売上高は既存店の前年同月比0.1%の微増

・食品スーパーの既存店売上高は前年同月比で0.3%の減

・コンビニは既存店客数の減少は続くが客単価アップで既存店売上は1.3%の増

「小売り環境変化に対応する事がカギ」

消費者は生活に必要な商品をどこで、どんな方法で購入するか、

その選択肢は急速に広がっており、

小売店にとって今日の顧客は明日の顧客である保証はない。

自店の顔なじみ固定客は急速に変わっている。
・好調企業のドン・キホーテ

ディスカウントストアのドンキは食品の売上高は全体の4割弱であり、

食品を安く売っても雑貨で稼いで利益を出す仕組みがある。

そしてユニーとの業務提携などで食品の強化を進めており、

加工肉の「Donkiステーキ」など店内で味付けした商品を売り出すなど、

生鮮食品の取扱いを広げてファミリー客の取り込みを図っている。

食品の低価格はドラッグストアと同じ戦略でスーパーは対抗策を迫られる。
・増加する外国人の流入は最多の14.7万人

人口減少が進む中で外国人の流入は過去最高を更新しており、

日本外国人の人口は205万8千人と初めて200万人を超えた。

地域別では茨城県が3割の外国人が生活しており、

小売業として外国人に対する品揃えや店づくりは欠かせない。
需要を生み出す国内の人口構成は日本人が減少し、

外国人が増加するパターンが続く中で小売店の対応は変化する必要がある。

 

「人材確保へ賃上げ、小売りけん引」

日経まとめの2018年の賃上げ率は2.41%と20年ぶりの高い水準で、

特に人手不足感が強い小売業は百貨店・スーパーは2.53%だった。

スーパーでは大手のライフCOが3.86%と昨年を大きく上回り、

その他の百貨店・スーパーも2%台の賃上げが相次いている。

 

賃上げの原資は生産性の向上にあり、

生産性アップの為には設備投資や従業員のスキルアップが急務で

各小売り企業は今年度のテーマとして取り組んでいる。
・コンビニ各社は商品を並べやすいスライド式の陳列棚の変更や

揚物を調理するフライヤーの容量拡大、調理備品の洗浄器導入など

又、ローソンは無人レジの実験から本格導入へ投資を拡大する。

又、店舗における検品作業をなくすために、

ファミマでは出荷時検品を強化する事やセブンイレブンではICタグをケースに取り付け、

生産性向上対策が進んでいるが、これらはスーパーでも十分対応が可能だ。
・外食業界では人手を即戦力として育成する為に

研修方法を冊子マニアルから動画マニアルに変更が進んでいる。

ケンタッキーは約2割の330店舗にタブレット端末を導入し、

その他外食店でも調理マニアルを動画で学ぶ方法に変わって来た。

スーパーの生鮮や惣菜の技術研修にも動画が取り入れられる時代になる。

 

消費者の買い物ニーズは商品自身の変化がベースにあり、

生鮮・惣菜以外には価格の安さがクローズアップされ、

購買先には業種間の垣根がなくなる中で

ネットによるメルカリなどの中古品市場も急速に伸びて来た。

食品スーパーはより自店の特徴付けが重要になっている。
<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<おつまみセット>

 

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