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求められる個店のスキル。2018年7月1日

「ネット通販の影響は」

5月は天候不順もあってか、スーパー、百貨店、コンビにともに既存店売上は

前年をクリアすることは出来なかったが、

6月の記録的な早さの梅雨明けで夏本番を迎え、6月度の売上は期待できそうだ。

 

リアル店舗が中心の国内小売業が天候や消費停滞に左右される中で、

ネット通販は着実に消費者のニーズを捉え伸びている。

 

2017年のネット通販事業の売上高が日経の報道によると

、総売上高は前年度比で8.4%増と伸び率は年々上がっており、

先行するアマゾンの売上は前年比13.6%の1兆3354億円。

2位のセブン&アイHDのネット売上は11.4%増の2109億円と

アマゾンの独走状態が続いている。

 

アマゾンが生活用品から生鮮食品、衣料から医薬品まで扱い範囲を広げる中で、

小売業としての対抗策はあるのだろうか。

システムで先行するコンビニにおいてはファミリーマートが

2月末でネット通販から撤退し、今度ローソンが8月末で撤退することを決めた。

コンビニの中では残るセブン&アイだけになったが、

一番の問題点は物流費の高騰で採算が合わなくなってきている事が一番の要因だが、

これはアマゾンでも同じこと。

 

J・フロントは大丸東京店でネットの弁当事前予約をネットで受付・ネット決済を始める。

消費者は専用サイトから注文したい弁当と受取日時を指定、

地価1階の受取カウンターで商品を受け取る。

これは宅配がないネット通販だが、

商品の需要に合わせた時短会計方法として取り入れる参考になるのではないか。

 

「スーパーの個店対応」

2017年度小売業調査において全体の営業利益率は7.1%増加に対して、

スーパーは0.4%増にとどまり、減益になる大手スーパーも目立った。

その中で注目されるのがユニーとドンキが共同運営で改装開業した「メガドンキ・ユニー座間店」で、

ドンキ化した店舗の来店客数は前年比1.9倍、売り上げは2.2倍で推移していると報じた。(日経)

 

ドンキの特徴は地域の客層に合わせて、

店に売場づくりの権限を任せる個店主義が生かされ、

売場には今までにない天井から吊り下げられたPOPが目立ち、

ピアゴの時は来店客の7割が60代以上だったが、今は6割が50代以下に変わったという。

 

スーパーは品揃えや価格、演出について、

本部主導のMDから変化することが求められ、

個店において本部のMD情報中心から地域客層に沿った品揃えと店づくりが重要になって来ている。

その為には個店の現場スキルが一層求められてくる。

 

「値下げと値上げ」

スーパーでは値下げの動きが広がってきており、

調査会社によると足元で6割超えの品目が1年前より値下がりし、

値下げした品目の割合は3年9ヶ月ぶりの大きさ。(日経)

 

食品スーパー大手のヨークベニマルは全店で、

生活必需品を中心に250品目を5~15%値下げする。

値下げ対象はNBを中心に東北地方で先陣を切って値下げした。

 

中・四国でスーパーを展開するフジは

食料品や日用品を中心に200品目を1~2割値下げする。

同社は5月初めにNBを約300品目値下げしたのに続いて今年2度目の値下げをする。

 

しかし、一方人手不足やメーカーの値上げによる仕入れ原価のアップによって、

値上げに踏み切る小売業は、2017年度の小売業調査において11.1%の企業があった。

これには酒の安売り規制の影響もあったが、

コストアップによる減益要因を値下げすることで客数アップを図り、

増収を狙う目的だが問題点は大きい。

 

スーパーの一般食品は価格競争にさらされる中で、

店全体の利益をどこで確保するか。

この課題に対応する一番の部門は惣菜であり、

惣菜の価格訴求から価値訴求にMD転換を図り、

商品価値にマッチする価格で利益確保し、部門ミックスでカバーする。

 

そのためには主力商品のマッサージと新商品開発が中心となり、

新商品開発は専門店をベンチマークすることからチャンスが見える。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

<鰻棒寿司と握りセット>

 

*惣菜・中食街角通信は毎週日曜日に更新しています。