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消費増税、これからの戦い。2019年10月6日

「消費増税スタート、値下げ競争始まる」

消費増税前の駆け込み消費はどうだったか。

調査会社インテージ調べでは

・テッシュペーパーなど日用品が売上前年同期比2~2.3倍増、

・紙おむつが85%~2倍増、

・酒ではウイスキー・ブランデーが週末に62~74%増、

・百貨店では高級ブランドが上旬に約3割、下旬には2.3倍増

14年に比べると駆け込み消費は低調と報じられていたが、

最後の週になって消費者は動いたようだった。

 
従って、大手百貨店の9月売上速報では

大丸松坂屋が32.6%増、高島屋は33.2%増、三越伊勢丹は26.9%増、

阪急阪神は21.2%増、そごう・西武は20.2%増と

5社の売上が前年を上回るのは11カ月ぶりのことだった。

 
そして10月から消費増税が始まり、

中小企業対象のポイント還元対象外のスーパーや外食店で

値下げ競争が激しくなっている。
イオンはSCなど大型商業施設内の飲食店でポイント5倍や

PB商品の50%増量などを実施。

イトーヨーカ堂は電子マネーナナコのポイント3倍セールを始め、

同時にPBのセブンプレミアムを買うとポイント5倍になる。

イズミは食品など350品目を3割値下げした。

 

 

大手・中堅スーパー対中小スーパー・小売店の価格競合の構図は

相手のいない価格競争になっている。

これによって消費者は喜ぶものの全体消費量が増えるわけではないので、

2019年度の決算は増収減益の企業が増えるのではないか。

 

 

「メーカー・小売りの中食拡充」

消費増税による価格競争がしばらく続く中で

メーカー・小売り各社は消費量が伸びている中食に照準を定めている。

中食市場は2018年に10兆3千億円とこの10年で2兆2千億増えた。

 
・特に力を入れるコンビニでは

セブンイレブンは20年2月までに冷食ケースを拡充する。

ローソンは「居酒屋・カフェメニュー」を積極的に売り込む。

ファミマは「お母さん食堂とプレミアム系」で攻勢をかける。

 
・小売りでは食品スーパーの各社は生鮮を含め中食を更に強化。

ライフは社内プロジェクトを立ち上げ、新店でのトライアルを進め、

評価の高い商品を既存店に落とし込む方法で惣菜強化を進める。

 
・イオンは惣菜対面量り売りの「リワードキッチン」の拡充や

サンドイッチの「デリサンド」を導入し、惣菜構成比は13%を超える。

 
・日清製粉は惣菜のトオカツフーズを子会社化にして

和惣菜のイニシオフーズと共に中食事業を強化する。

同社は主力の製粉事業に惣菜・中食を加えてグローバル展開を目指す。

見目社長は

「消費者が鮮明に2極化捨て来たが、高付加価値の部分を調理食品に求め、

 製粉とのかけ算で事業を拡大して行く」と話す。

 
・ネットで料理メニュー配信のクックパッドTVは

これまで10インチ程度の小画面で料理動画を配信して来たが、

 9月から店頭で55インチ大画面の料理動画を配信する事業を始める。

従来同様に導入したスーパーから料金を取らずに

食品メーカーとタイアップして広告収入で賄う。

将来はTV仮面と来店客とリアルタイムの会話が出来るようにして

調理に関する質問や要望をメニューに生かすことも想定している。

 

 

小売り各社は消費増税という与件変化に対して

価格・ポイント付与の競争で売上増を狙った対策を実施しているが、

消費は一時的に増えても反動で減少し、年内には治まる。

それよりも消費者ニーズで伸びている商品の拡充や

これからも伸びる中食関連商品の新規開発や見直しを強化したい。

 

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

 <ホタテ炊込みご飯弁当>

 

*惣菜・中食街角通信は毎週日曜日に更新しています。