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消費者ニーズの多様化と小売り・サービス業の生産性アップ。2016年3月6日

「小売り・サービス業の生産性2倍を目標」

日本サービス業の労働生産性は米国の約半分と課題になっているが、

政府は国内GDPの約7割を占めるサービス業の生産性アップが

日本経済の成長のカギを握ると見て、2020年までに現状の2倍に高めたいと方針を出した。
日本の2014年の労働生産性は4190円で、

製造業の生産性は1970年から約3倍に高まってきたのに対し、

非製造業は25%程度の伸びに留まっている。

(小売業の労働生産性は荒利額を労働8時間当り人数で割って算出)

政府は補助金を出してサービス業のIT投資を進めたい方針で、

近年のセルフレジなど設備投資が広がることを期待している。

 

「消費者ニーズの対応と生産性改善」

小売り・サービス業は不特定多数の消費者を対象に営業する中で、

消費者の細分化・多様化するニーズに対応することが常に求められており、

人海戦術でこれに対応して来た経緯が多くの業種で残っている。
・東京の飲食店で離島の珍しい鮮魚を手頃な価格で味わえる。

長崎県とヤマト運輸は同県の離島食材を首都圏に直送する事業を始め、

低コストと配送時間の短縮で消費者ニーズに対応する。

長崎の離島と都心まで現在は2日ほどかかっているが、

将来的には朝獲れの魚介をその日の夕方には間に合わせたい考えだ。
・家具大手のニトリは消費者が自分で色やデザインを選べるオーダー家具を展開、

多様化する消費者の好みに答え、新たな客層の来店につなげる。

例えばソファなら2人掛け、3人掛け、L字掛けなどに加え、

背もたれや脚の高さなどデザインと張地から組み合わせることが出来る。
・食品スーパーで共働き主婦や高齢者に支持され伸びている惣菜、

惣菜は他の食品に比べ製造工数がかかり、生産性では最も低い部門だが、

各社の中でセントラルキッチンを持つ工場の立ち上げが活発になっている。
 いなげやは6月を目途に東京武蔵野市に惣菜の加工センターを建設、

主に傘下の小型店である高級スーパー三浦屋に供給する。
 ヤオコーは17年度に埼玉県東松山市に3年ぶりに惣菜工場を増設し、

生産能力を2倍に引き上げる。
 オークワも17年、岐阜県安八町に惣菜工場を9年ぶりに新設し、

既存の工場を合わせた生産能力は2倍になる。
・回転すし店「くら寿司」を運営するくらコーポレーションは

全国の魚介類を使った「100円メニュー」を充実させる為、

全国各地の漁港から直接仕入れた魚を丸ごと加工できる工場を新設する。

税別100円で安定的に提供できる国産魚のメニューを3倍の10種類に増やし、

輸入魚介類の仕入れ価格が上がる中、自社加工などでコストを抑えて割安感を出し対応する。
・外食大手のすかいらーくはブランド別の配送をやめて、

全国10カ所の食品加工場から近隣のレストランに配送出来るように物流改革を進める。

一足先に進めた関西地区ではトラックの配送距離を15%、配送時間を9%削減出来たという。
・製パン最大手の山崎パンは2016年12月期中に取り扱い商品を13%減らし、

主力100品目に生産・販売を集中させ、生産性をアップさせる。

15年の厳選100品目の売上高は約2100億円で全体の35%を占めるが、

今期は商品の刷新と販売効率の改善で主力の売上100億円アップを狙う。

 

食品スーパーの生産性アップは喫緊の課題であり、

食材や人件費の高騰に対し、商品の販売増も人口と競合から難しい中、

労働生産性アップなくして、今後の成長はありえない。

その為には、

・製造、販売、管理など作業の標準化の推進

 人出にかかる作業を最も効率化するためには標準化は欠かせない。

・多様化する消費者ニーズに全て対応は出来ない。

 集中と分散によるアイテムの絞り込みとセンター加工などを強化

・商品の発注、在庫、販売、管理までのIT化の推進

 これらの内容を早急に進めることが、業界の成長につながる。

 

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