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競争力を分けるIT投資とブランド力。2018年7月8日

「AI・ネットサービスの進化」

2018年度も第一四半期が過ぎ、

第二四半期(7~9月)の産業景気予測が日経で報道されたが、

スーパー、コンビニ、百貨店は曇り天気で相変わらず消費は厳しい。

 

今、第4次産業革命で叫ばれている

AI(人口知能)やIoT(モノとネット)などが

消費生活を大きく変えつつあることを実感できるのではないでしょうか。

産業では情報・通信・ネットサービスなどは薄日が差しているが、

小売業もこれらを早急に取り込む必要性を感じます。

 
イトーヨーカ堂は2019年度にも

AIを活用した需要予測と発注を導入する。

生鮮食品を除く食品と日用品や衣料などを対象に

AIが客数や売上と天候などの要因を取り込んだ深層学習を繰り返し、

精度の高い発注を予測する。

 
自動発注は各社で実施する企業が増えているが、

ヨーカ堂では更に細かい外部情報を取り込み発注数を決定する。

平日1日当り40分程度かかっていた発注作業時間を9割減らし

接客や売場づくりに充てることで売上増を狙う。

 
ファミリーマートはコンビニの新規出店の可否判断に

グーグルと組んだデータ分析企業のAIサービスを活用する。

「百貨店各社は弁当ネット注文を拡充」

・Jフロントリテイリングは大丸東京店でスマホによる

弁当のネット予約注文を始めた。

混雑時のキャッシュレスによって店舗効率改善を図る。

 
・三越伊勢丹HDは新宿店でネット注文による

弁当の当日宅配を都内の限定エリアに限り最短1時間以内で届ける。

今後、各社共に対象店舗を随時拡大して行くとしている。

 
イオンの岡田社長は新聞で

「業態を超えた競争環境の中で、従来型のフォーマットは通用しない。

今後、デジタル投資と健康志向対応、商品開発などに取り組む。」と述べている。

「ブランド力を育てる」

数ある商品の中から商品を選ぶ基準は

商品価値を含んだブランド力だ。

消費者にブランドがどれだけ浸透しているかで購買が決まる。

 
・ファミマは今期から19年度の2年間で

弁当や総菜などの中食向けに4つの工場を建設する。

協力メーカーと連携し、関東や中部、関西で製造する専用工場を立ち上げ、

各地の周辺工場の品目を集約して製造効率を上げる。

専用工場は売れ行きの良い商品をいかに早く開発・製造する為、

設備投資をするなど自由度が高まり、商品のブランド力が向上する

 
・セブンイレブンは主力のおにぎり4品のリニューアルを実施。

白米にかける塩はにがり入りに変更し、まろやかさを出し、

手巻ツナマヨネーズはマヨネーズの卵を変えて滑らかな舌触りを出し、

熟成焼ほぐし紅鮭は鮭を焼いた後に高温蒸気を吹き付けて殺菌と旨みを閉じ込め、

日高昆布おにぎりは昆布への味の染み込みを良くした。

セブンおにぎりのリニューアルは何十回となく実施し、ブランドを育てている。

 

今春以降、大手メーカーが相次ぎ値上げを実施したが、

日経POS情報で店頭価格を調べると、

価格転嫁が進んだ商品と転嫁の程度が続いていない商品に分かれた。

 

値上げが進んで商品は

・パンや納豆、チーズ、えひめポンジュース、テーブルマークのパックご飯など

上記商品はブランドが確立していたり、供給メーカーが限られている。

 
値上げ価格の転嫁が進まない商品は

・トイレットペーパー、ティッシュペーパー、インスタントコーヒーなど

PB商品含め供給者が多く、特売の目玉になりやすい。

 

消費者の節約志向が根強い中でも原材料や人件費の上昇は続き

メーカーもスーパーもどこかで価格の変更が必要になる。

その際、値上げする商品のブランド力が成否を決めることは間違いない。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<鰻ちらし>

 

*惣菜・中食街角通信は毎週日曜日に更新しています。