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量から質へ、値上げの新戦略。2017年9月17日

「8月の天候不順が与える影響」

今夏の天候不順の影響で、小売業やサービス産業の景況感が悪化。

内閣府発表の8月街角景気は判断指数で47.8と前月より0.3下回り、

5カ月ぶりに悪化した。(日経MJ)

(内閣府調査は8月25~31日)

只、天候不順で消費者の外出を控えた分、飲食の景況指数は上がり、

その影響が9月以降の各社政策にも出て来たようだ。

「小売業は値下げ、外食業は値上げ」

小売業ではイオンや西友、ダイエーなど値下げに踏み切る企業があり、

夏の売上減に対してスーパー各社はチラシを含めた価格訴求を強化する。

一方、外食業は大手のすかいらーくや鳥貴族、リンガーハット等

値上げ発表する企業が出ており、消費者の消費意欲は強いと見る。

 
・長崎ちゃんぽんのリンガーハットは8月に西日本地域で全品4%平均の値上げを実施した。

同社は過去数年に渡って値上げを繰り返し、

09年以前に¥450だったチャンポンが¥620になった。

背景には国産野菜の使用で健康志向を訴求し、

女性のリピーター客を増やして固定客化を図り、業績は好調だ。

 
・焼鳥¥280から¥298へ値上げした鳥貴族も

客数は一時的に減るが客単価が上昇し、売上・利益の増加を見込む。

外食業界では人手不足が深刻で人件費の上昇や物流費もコスト増になり

商品力のある企業は値上げで利益の確保が可能と見る。

 
・惣菜や弁当に使う食品トレーが値上げ。

原材料のポリスチレンの値上がりからトレーメーカーの値上げ要請に

小売り・外食各社が受入れ、1枚当たり平均5%・7円の値上げになる。

スーパーにおける総菜の製造コストに占めるトレーの割合は2~3%でコストアップ要因になる。

 
原材料と人件費の値上がり要因はこれからも続く。

その中で商品の値上げが出来るかどうか、

値上げが出来る商品と企業のコスト管理が今後のポイントだ。

「値上げが出来る消費ニーズ対応」

・シニア向けおせちが多彩になって来た。

おせち消費の主力はシニア世帯であり、

シニアが食べやすく容易にかめるように柔らかくしたおせちが揃って発売。

 健康食の宅配を手掛けるファンデリーは栄養価を調整した「私のおせち」

 ¥9200の2種類を発売した

その他、居酒屋のワタミや百貨店各社も健康を意識したおせちが今年の特徴。

 
・セブンイレブンは今年のおでんの販促を

価格から「健康に良いおでん」として健康志向を打ち出した。

又、これまでは単品売りが中心だったが、

今年は大根や玉子、コンニャクを組み合わせたセット商品を打ち出す。

 
・ファミマは中華まんの生地のうまみや香りを高める為、

発酵回数を増やした「熟成発酵生地」を新たに採用し、

蒸し庫は一度に蒸す量を半分にすることで均一にふっくらと蒸せる。

そして価格は肉まんやピザまんは¥130、プレミアム肉まんは¥198と

従来品より10~18円値上げする。

 

業績が好調の¥100ショップ・ダイソーの矢野社長は

「安いから売れるという法則は¥100でも通用しなくなった。

 原価を上げて品質を高めた商品を出さないと売れない時代だ。」

¥100商品の品質が上がったことで、少し高めの商品を求める消費者が増えたという。

 

量より質の流れは世界でも変わりつつあり、

食品メーカー大手のネスレは新興の注目される米ブルーボトルコーヒーを買収、

ブルーボトルは豆の仕入れにこだわり、コーヒー1杯にこだわる「サードウェーブコーヒー」の

先駆者で注文を受けてから丁寧に入れて他店との違いを打ち出す。

大手食品メーカーは「定番+個性」という新戦略を打ち出すことで

コストアップ対策と成長の芽を撮りこむ。

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<洋食弁当>

 

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