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人手不足・人件費増の経営。2018年10月22日

2019年度新卒採用状況調査の中で、

企業全体での内定者数は1万8843人と18年より4.2%増えた。

働き手不足傾向が続き、採用計画に対する内定者数を示す「充足率」は90.8%であり、

小売業の中では出店意欲の強いドラッグストアが18年度比で17.6%増と伸びが目立ち、

スーパーは18年度比6.8%減で充足率は87.4%、百貨店は3.6%減だったが

充足率は107.4%とプラスだった。

 

 

人手不足がパート・アルバイトの時給増につながり、

一番業績に影響しているのは外食で3~8月期の連結決算は大手8社で売上は

伸びたが減益又は赤字決算だった。

アルバイト求人情報サービス「An」上の9月外食産業平均時給は1008円と前年より3%上昇し、

調査を始めて最も高い水準になった。

働き手確保に厳しい外食の新卒内定充足率は80.5%と低く、

内定数は18年より4.4%減だった為、今後もこの傾向は続きそうだ。

 

 

この人手不足環境に対し、

パートやアルバイト従業員が65歳を過ぎても働ける制度を採用し、

意欲と能力があると判断された場合は80歳を過ぎても働けるようにする企業も出ている。(ホームセンターのカインズ)

その他、スーパーではライフCOは再雇用を70歳から75歳まで引き上げ、

サミットは定年を60歳から65歳に、再雇用を70歳から75歳まで引き上げ、

いなげやは定年を60歳から65歳に、再雇用後は68歳まで可能、

ヤオコーは定年を60歳から70歳に、希望すれば75歳まで可能。

 

 

新卒採用が積極的なドラッグストアの中で、

躍進が著しいコスモス薬品は19年の新卒採用数は500人とほぼ充足し、

横山社長によると人件費はむしろ積極的に上げ、時給ベースで他社より30~50円程度高く設定、

従業員の士気を上げ、接客の質を上げる先行投資と言う。

同社の売上高販管費は15%台と低く、ELDP戦略で日々の納品数や客数、

従業員の作業を徹底的に平準化している点は大きい。

出店においても同じ地域に集中出店するドミナント戦略で物流費のコストを抑えており、

食品の売上構成比は56%と高く、まさに食品スーパーと同様な戦略で経営している。

 

 

製造業に比べ人海戦術の高い小売り・外食産業では

人手不足による人件費の上昇は避けられない。

人件費が上昇しても販売管理費を抑えられる体制が急務であり、

その為には店舗運営の標準化・平準化をベースに従業員の能力・士気を最大限引き出す経営が求められている。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

 

<冷惣菜、対面とセルフ売り場>