トレンド情報

 ブランド開発を急ぐ
                       2021年6月15日
メーカー・生産者が製品のブランド化を進める動きが活発になっている。

キューピーは卵を使わない「卵製品」を開発、大豆を原料とするスクランブルエッグの代替え品を国内で6月下旬に発売する。同社は消費者の健康・環境志向を背景に、植物由来の「代替卵」の需要が高まると判断した。

先ず業務用としてホテルや飲食店に販売、価格は従来の業務用スクランブルエッグの約3倍だが、家畜の飼育が環境への影響を懸念する人や卵アレルギーを持つ人の需要を見込む。海外では米のイート・ジャストが植物由来の代替え卵を
商品化している。

新型コロナ下の影響もあり、温めるだけで手軽に食べられるパックご飯の市場が広がっている。JA全農は新ブランド「農協ごはん」を打ち出し、従来の商品を基にパッケージデザインを一新してブランド名を付けた。

JA全農はパックごはん製造のJA加美よつばラドファを子会社化してパックごはんに参入し、ガス直火炊きと炊飯後の蒸らし工程を入れた製法が特徴になっている。

コロナ禍で内食需要が増えた中で、家庭でコメを炊飯する機会が増え、コメの価値を高めるべく新興ブランド米の存在感が増している。ブランド米のブームになったのは北海道産の「ゆめぴりか」で粘りが強く、もちもち食感で評価が高く、今や代表的な銘柄に育った。


食味ランキングが5年連続で特Aに選ばれた青森産「青天の霹靂」は噛み応えを重視した「しっかり系」、新潟県はコシヒカリと並ぶ位置づけに「新之助」を17年に投入した。


国内のコメ需要が年間10万トンのペースで減少して来た中で、コロナ禍が落ち着き飲食や屋外行楽が活発になる予測で、食味に優れたコメに期待が集まっている。

関西電力は中期経営計画でエネルギー分野以外の挑戦として、養殖バナメイエビ事業の本格化に向けて準備を加速させる。同社は陸上養殖プラント開発のIMTエンジニアリングと海幸ゆきのやを設立し、輸入した稚エビを完全閉鎖型養殖場で育て、「幸エビ」ブランドで出荷する。

ろ過材を通した地下水を浄化・循環させる仕組みと人工的に波を発生させてエビの身が締まって歯ごえが増すと言う。同社は輸入のバナメイとは土俵が違って、幸エビのライバルは車エビだとしている。

メーカー・生産者はアフターコロナを見据えて、落ち込んだ需要を復活させるべく、従来の延長ではなく新たな需要を取り込む製品のブランド開発を進めている

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

<ミニハレ弁当>


*トップページへ

総額売価表示
                           2021年5月12日
4月から消費税を含む総額表示が義務付けられた。
今まで、特に食料品を扱うスーパーにとって、消費増税はお客様に値上げと勘違いされやすいとの意見で、本体価格と税、又は本体価格と総額の2本立て表示して来たことが、税の文字が外れて総額表示と本体価格、総額の2本立て表示に修正した。

そもそも価格表示に二通りある事が消費者にとって、支払い時に計算しにくいことや高く感じたとの意見が合って分かりやすくすることが目的だったが何も変わらなかった。

この機会に外食業界ではメニューのレシピや内容を見直して実質の値上げした業者もあり、串カツの田中HDは串カツなどの商品を平均¥10値上げする中で、串カツの衣の材料となるパン粉やミックス粉を従来よりも糖質を40%削減したものに切り替え、原料に大豆を使って植物繊維は5倍、蛋白質は1.4倍に増やして対応した。
スーパー関係では値下げした企業もあったが、あまり売価変更の情報は見られなかった。

スーパーの間では長年価格競争への疲労感が出ている中で、ある商品は本体価格を下げ、別の高付加価値商品は値上げするなど、商品ごとに価格設定を見直す機会になったのではないか。

今、国内ではコロナで経済は悪化しており、世帯収入の落ち込みから価格競争が再熱し始めている中で、中小企業はそれに巻き込まれては生存が厳しくなる。
これを回避するには価格競争にならないオリジナル商品が第一であり、スーパーではPB商品の開発になり、商品構成の見直しが必要になる。

例えば、スーパー惣菜の弁当価格帯は¥398が中心になり利益率は薄れて来ている中で、何とか値上げしたいと思っているが、値上げすると売れ行きが落ちると心配する店舗は多い。

そんな店の弁当の商品構成は¥398のアイテムが7~8割占めており、¥400代、¥500代の品揃えは僅かでフェースを取って並んでいる商品は見えない。プライスラインを上げたいのであれば、商品づくりと合わせて商品構成も見直さなくてならない。

カテゴリー内の品揃えの基本は松竹梅であり、販売する場面でハレの日や週末、昼食に対しては夕食対象を捉えて松の品揃え構成を上げていかなくてはならない。既存店のお客様は店に対する品揃え認識は記憶されており、その認識から外れる価格帯・松の商品は一目みて高く感じ買って貰いない。

この売価に対する認識を変えてもらう為に辛抱強く商品構成のプライスラインを変更していかなければならない。

価格表示において、消費者が高く感じると思う税込売価に固守することは、あまりにも価格競争を意識しすぎていないか。価格競争から抜け出すMD政策がこれから重要になる。

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

<父の日・ローストビーフ握り寿司>

フードテックⅡ
                            2021年3月12日

大豆など植物由来の材料などで作る「代替え肉や培養肉、代替え蛋白質としての昆虫食」などが世界的に注目されて来ている。海外では米のビヨンドミートやインポッシブル・フーズが積極的な展開をしているが、日本ではベジタリアンブッチャー・ジャパンが2020年8月に池袋で代替え肉のバーガーショップを開いた。

主力商品は大豆や卵、牛乳を使用した牛肉風のビーフバーガーと動物由来の食材を全く使用しないヴィーガン対応のチキンバーガーの¥1080だ。食べるとビーフ100%のハンバーガーのような食感と香ばしい風味で全く違和感はないという。

2020年12月に米イート・ジャストがシンガポール政府から世界で初めて培養肉の販売許可を受け、一般消費者向けにレストランで培養チキンナゲットを提供始めた。


同社は日本の鳥山畜産食品と「培養和牛」も開発中で、緑豆から抽出した蛋白質を原料に完全植物性の玉子焼きや液卵を主力商品として販売している。そして今後3年間で培養和牛の量産技術を確立して「和牛バーガー」のような商品を発売するとしている。

将来予想される食糧難時代に向け、蛋白質源として昆虫食が注目されている。
2018年に食用昆虫の取引が自由化され昆虫食を扱う食品メーカーも急成長を遂げて来た。2020年5月に無印良品を展開する良品計画は「コオロギ煎餅」をネットショップで先行発売したところ、初回販売分が即日完売し、5月末には追加入荷したがすぐに売れ切れた。

今回のせんべいに使用されているコオロギパウダーは、徳島大学発のベンチャー、グりラスが開発した。同社では小麦粉の一部をコオロギパウダーに置き換えれば、パスタやうどんなど、様々なものを高たんぱく食品に変身させられると言う。

2021年の干支は丑(うし)で、牛肉にまつわる業態に変化が起きている。
牛肉関連で気になるトピックは「輸入肉」「アニマルウェルフェア」「環境」 「代替え肉」で日本の和牛はサシの美味しさがある反面、過度な栄養摂取を指摘する面もあり、又、和牛の飼育において動物福祉(アニマルエェア)の観点から動物の生活と環境に関する観点から疑問視されている。

それに、環境負荷を少しでも減らすために排泄物を利用したバイオマス発電に取り組む農場も出て来ており、先の代替え肉と合わせて丑(牛)に関連する変化が世界的に起きている。


<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

<ミックスパエリア>




*トップページへ

フードテック
                            2021年2月15日


植物から作る肉や卵など、先進技術で食生活を変える「フードテック」が注目されている。
大豆などを活用する植物肉や、動物の細胞を使って培養肉など「新生代ミート」の取り組みが日本でも広がって来た。背景にあるのは、

世界の人口増加による蛋白質不足、畜産の拡大による環境負荷の懸念、健康意識の高まりが根底にある。

小売り大手のイオンは2020年10月からPBで大豆由来のハンバーグなど植物性食品のシリーズを発売した。商品はトップバリュ、ベジテブシリーズでその中心として「大豆から作ったハンバーグ」だ

植物肉で先行する米ビヨンド・ミートの商品は食品添加物が含まれるが、イオンは大豆ハンバーグの冷凍柚子おろしソースには保存料などの添加物は一切使っていない。ベジテブシリーズには今後、「豆乳から作ったプリンやヨーグルト」などを計画する。

スウェーデン最大の家具チェーンのイケヤではミートボールと同様の「プラントボール」が世界中で愛されている。東京の店舗では販売するフード類の約50%が植物由来になっており、売上も同じく半数を占めている。

プラントボールはエンドウ豆タンパク質にジャガイモ、玉ねぎ、オート麦、リンゴを主な材料として食感を再現して、更に茸やトマト、ロースト野菜を加えて肉のような旨味を出している。結果的にプラントボールを食べることによって、ミートボールより96%もカーボンフットプリントを削減するという。

飲食業界において、焼肉のファーストフードをコンセプトに運営する「焼肉ライク」は20年11月から代替え肉をメニューに加えた。代替え肉は網に載せて焼くと香ばしい匂いがして、もともと加熱処理がしてあるので、サッと炙るだけで十分に食べられる。代替え肉に合うように植物性のタレも用意しており、良く焼いた方が肉の風味や食感に近いようで、ハラミはジューシーでカルビは噛み応えがあるようだ。

焼肉チェーンが代替え肉を使うのは世界で初めて、一般の焼肉と比較すると蛋白質は2倍で脂質は半分以下になり、健康を気にする人には喜ばれる商品になりそうだ。

このようなフードテック企業に地方銀行や法人の資金が集まって来ており、

市場も急速に拡大することが見込まれる。スーパーの精肉売り場に代替え肉が並び、惣菜にはそれらを原料としたハンバーグやミートボールを販売する日も近い。

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

<雛カップちらし寿司>

*トップページへ

世帯数減少社会変化と商品価格
                            2021年1月18日
日本の人口は11年連続して減少している。
2020年1月時点の日本人は1億2427万人、前年より50万5046人減った。
外国人は7.5%増えて過去最多の286万6716人となった。


又、同年の出生率は延年より0.06ポイント下がって1.36と4年連続で低下し、19年卯生まれの子供の数は過去最少の86万5234人で、90万人を下回るのは予想の21年より2年早まった。

2015年の国勢調査では一般世帯数の数は過去30年で4割増え5344万世帯となり、著しく伸びたのは「単独世帯」で1841万世帯、全体に占める割合は34.5%と分類別では最多になった。次いで多いのは「夫婦と子供の世帯」で26.8%。

この人口減少、世帯数の増加現象は食料品の価格に大きな影響を与えており、その特徴として、日経POS情報では店頭価格の上昇幅はこの8年で4%だが、内容量を加味して計算すると11%となる。

原因は単独世帯の増加などによって、メーカーの商品1つ当りの内容量が減っていることになる。QPはマヨネーズの内容量を13年に500gだったのを450gに小さくした。変更後容量当り単価は8%上がったが、売れ行きに目立った変化はなかった。

内容量の変化と容量当りの価格を商品別に2019年と02年を見ると、
①内容量が減って容量当りの価格が上昇した商品
インスタントコーヒーは容量▲22.8%、価格+26.4%
 サラダ油▲16.5%、価格+40.4%、
プレーンヨーグルト▲10.0%、価格+17.3%


②容量が増えて価格が安くなった商品
 シリアル容量+33.7%、価格▲7.5%
 生野菜サラダ+10.4%、▲10.0%
 ベーコン+7.0%、価格▲8.5%


③容量が減って、価格も減少している商品
 うるち米容量▲8.2%、価格▲0.2%
ポテトチップス容量▲1.0%、価格▲3.0%

内容量の変化と価格の関係は、世帯数の減少社会と食ニーズの変化が大きく影響しており、
1世帯当りの人数は02年の2.6人~19年は2.2人まで減少し、人口問題研究所の調査では国内の世帯数は23年をピークに24年以降減少に転じると予想する。
日本の「人口減少社会」が「世帯数減少社会」に移る時には需給のバランスが崩れ、メーカー・小売りの商品政策が大きく変わって来る。

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

<生野菜ポテトサラダ>




*トップページへ