景気・消費の二極化に対応

「景気の影響を受ける企業と消費」

東京リサーチが発表した2026年上期の全国企業倒産件数は前年比7%増の5346件の高水準。

負債総額は6%増の7840億円で、従業員10人未満の中小企業が4844件と全体の9割を占める。

倒産の増加は失業を増やす一方、慢性的な人手不足の中では、

成長企業へと労働者のシフトを促す側面もある。

サービス業の倒産件数は7%増の1819件と直近30年間で最多となり、

そのうち飲食業は5%増の509件、建設業は6%増の1026件と価格転嫁が出来ないことが理由で、

大企業と中小企業の業績の二極化はより鮮明となって来ている。

 

内閣府発表の5月景気動向指数は前月から0.4%上昇し、基調判断も「改善」となり、

企業の賃上げは広がり、5月の毎月勤労統計で物価変動の影響を除いた実質賃金は、

前年同月比1.4%増と5カ月連続のプラスとなった。

そこから消費はうまく回るのか、総務省発表の5月家計調査では、

2人以上世帯の実質消費支出は6か月連続で前年を下回った。

株高の資産効果や大企業の賃上げの恩恵を受ける世帯は広がりを欠いている。

帝国バンクによると飲食料品の値上げは9月に3000品目超えとピークを迎え、

石油由来の包装資材の高騰など中東の混乱が大きな要因となっている。(日経)

 

ナフサ不足の影響を最も受けているのが食品スーパーであり

小売り業2026年3~5月短期決算(日経)では、全体の売上高は前年同期比6%増の

9兆4818億円、営業利益は27%増の3780億円だったが、

食品スーパーの売上高は6%増1兆1267億円で、営業利益は15%減の218億円だった。

対象の12社中大手のライフCOは減益、イオン系のUSMHは赤字に転落した。

 

「小売店の営業戦略の変化」

食品スーパーでは低価格スーパーが話題になりつつあり、

新DS業態としてベルクは昨年から「クルベ」を開店、今年にベイシアは「ココトク」を開店、

イオンは今月に「ザ・ビッグ港南台店」を開店した。

ザ・ビッグでは入口に「激安特価7円」の価格が表示され、目玉商品を7円で販売したり、

一般のスーパーでは価格の末尾が「8」が多いが、ビッグは「7」を採用しており、

バイヤーは各メーカーを訪ねて倉庫にある生産余剰品や在庫過多の商品を買い集めて、

新店舗の目玉商品として展開する手法で激安スーパーを開店した。

 

商業施設大手のパルコは「夏の大型セール」を取り止める。

気候変動で真夏月は7~9月に変わり、夏物のアパレル販売期間が延びていることで、

夏物販売処分期セールの必要性がなくなり、50年間続いてきた販促戦略から転換する。

最近はAiを活用した需要予測の精度が向上したことも夏物在庫調整につながっているという。

 

「値上げ環境下で、値下げの一品」

一週間に迫った土用丑の日(26日)に向けて鰻蒲焼の販売が盛り上がっている。

小売り価格は昨年の同時期より1割以上安く、

中国産価格は¥980(平均250g)、国産平均価格は¥1780(平均130g)で販売されている。

値下がりの背景には25年のウナギシラスの豊漁があり、

日本国内のシラス取引価格は1kg当り130万円と前年比5割安で取引されている。

 

鶏卵の卸価格が一段と下落しており、ほぼ1年ぶりに安値になった。

インフルエンザで減った採卵鶏の羽数が回復に向かい、店頭で値下げが広がっており、

JA全農たまごの基準価格は東京Mサイズ、1kg¥305と直近の高値だった25年末から

1割下がり、下値の目途と見られる¥310を1年半ぶりに割り込んだ。

25年を通じて供給不足による高値が続き需要は芳しくなく、

日経POSでは10個パックの6月平均価格は3月より¥3.5安い¥212だった。

 

国内の景気や消費は一段と細分化されて来ており、一元的な見方は出来なく、

成長産業に乗っている企業、消費ニーズを捉えた商品開発や販売方法など、

変化する経済・消費に対応していくことの重要性を感じる。

 

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*街角通信は適宜、配信しております。

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