「店舗の活性化策」
イトーヨーカ堂が海外投資ファンドに対し、株式売却が発表された。
時代の流れを感じさせるニュースだが、昔を思うと寂しさを感じる中で、
ヨークベニマルを含む食品スーパーの今後の動向が気になる。
中堅・中小のスーパーが楽天グループとの連携を深めており、
関東中心のスーパー「コモディテイイイダ」は楽天と連携し、
買物でポイントを貯めたり使ったりできるようにした。
高齢者には年金受給日に4万の現金チャージすると、1000円相当のポイントが還元できるなど、
スーパーからディスカウントやドラッグに流れる顧客対策に連携する。
楽天ポイントは全国600万か所の小売店や飲食店で利用できるサービスが大きい。
外食にとって難関市場の米国で、くら寿司の新店で8時間待ちの状況が出るなど、
直近3年間で倍増の66店舗の店舗に拡大し、注目されている。
米国では日本で人気なネタは支持されなく、
人気のゴールデンクランチはアボガドとエビマヨを包み、ピリ辛マヨと甘口醤油をかけ
パン粉とゴマをトッピング、サクサクパリパり食感が受けている。
食は地域の味と見栄えが顧客の支持を決める個店経営が生き残る要素になる。
ファミマは2024年中に3割に当たる2000店舗でイートインから売場に変える。
イートインはコロナの3年間で利用者が減り、その後も回復していない状況で、
同社はこの施策で3年後を目途に1店当り5~7%の売上アップを図る。
持ち帰り弁当の「ほっかほっか亭」を運営するハークスレイは
2025年にも冷凍弁当¥250を発売する。
販路はドラッグなどを想定し、野菜を大量調達してコストを押さえ、
弁当大手の強みを生かした価格で、米飯市場の競争はますます激しくなる。
「商品開発の決め手」
セブンイレブンは小分け惣菜シリーズ「カップデリ」が存在感を増して来ており、
発売から5年超えで女性や単身者のニーズに合った商品開発や
製法の改善で消費期限を1日伸ばし、約30アイテムで年間3億個を販売する。
原料や味にこだわったサラダ、惣菜を少量サイズで食べられ、
食品スーパーにおいても少量パックは伸びており、
味・品質と価格のコスパにおいて、デパ地下惣菜と競合することも出て来る。
ファミマは静岡市の弁当・惣菜店の天神屋と組んで、当地のおにぎり・弁当を開発し、
「元祖タヌキむすび」¥145と「たぬきごはん弁当」¥598を発売した。
おにぎりは醤油とネギの風味を加えて、天カスやダシを混ぜ込んだ天神屋の看板商品、
静岡おでんと並び静岡県中部の「B級グルメ」になっている。
付け合わせはカレー味焼売や味噌チキンカツなど揚物を加えて商品に仕上げた。
セブンイレブンは店内調理のドーナツを2025年2月までに全国展開する。
商品はメープル¥140,カスタード¥150,チョコ¥160の3種類、
同社の揚げ立てドーナツは再挑戦になり、
揚げ立てドーナツは発酵させた生地を加熱後に冷凍して工場から出荷、
店で揚げることで生地の劣化とふわふわした食感や風味を損なわないようにした。
国内の小売りではインバウンドの拡大で百貨店は恩恵を受けている中、
スーパーは値上げ環境下で、デスカウント店やドラッグの競争が激化しており、
価格で対抗することには無理がある。
地域の食ニーズの発掘、味・品質にこだわった商品や商圏客層に沿った容量・サイズなど
きめ細かなMDが重要になっている。
<スーパーの惣菜・米飯・寿司>
<おにぎり弁当>
*街角通信は毎週1回、配信しております。
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