「2024年ヒット商品番付」
毎年日経MJが年末に発表している今年のヒット商品の中で食品を見ると、
・お得感では小結に鰻の成瀬、前頭に冷食サブスク、サントリーおうちでドリンクバーが入り、
・こだわりでは小結にアサヒ未来のレモンサワー、前頭に丸亀のうどーなつ、麻辣湯、が番付
に載った。
鰻の成瀬は鰻相場が値上りした中で、大サイズを蒲焼の状態で仕入れ、店舗で焼き上げる
シンプルなオペレーションと鰻のサイズに合わせて¥1600から¥4400と手頃な価格で
本格な鰻重が味わえるフランチャイズビジネスが人気を集めた。
アサヒ未来のレモンサワーは産地にこだわったレモンが開缶すると、レモンが浮き上がり、
レモンの香りを楽しみながら飲む・食べることが人気になった。
植物性食品のブームに陰りが出る中で、メーカー各社は植物性原料で作る「代替チーズ」
の開発を競っている。
カゴメはスタートアップのTWOと共同開発の「エバーチーズ」を開発した。
食べる際に温めるとでんぷんの作用でとろけて伸び、料理やパンに活用される。
QBBはシュレッドタイプのチーズを投入、トーストやピザなど活用範囲は広い。
植物性の代替えチーズの世界市場は30年に約1兆1千億円と試算される。
「値上げ環境下で価格志向メニューが好調」
年末を控えて卵の卸値が直近の5~7月比45%の値上がりをしており、
スーパーの店頭に並ぶMサイズの卸値は1kg¥290となって、
スーパーの店頭価格は10個いり11月下旬で¥202と夏場より1割高い。
中央酪農会議は全国の酪農家が10月時点で前年同月比6%減の9960戸になったと報告した、
酪農家が1万戸を下回ったのは調査を始めた2005年以降で初めてで、
ウクライナ戦争をきっかけに飼料の価格が上昇すると、減少幅が7%と拡大した、
酪農家が乳業メーカーに出荷する生乳の価格は22~23年度に17%上昇したことが
店頭価格にも波及して販売は落ち込んだ。
続くコスト高で値上げが追い付かない状態だと酪農家の減少、乳製品の値上げへとつながる。
5年後、江戸前のキスはなくなるかも知れないと、憂慮する天ぷらの店主は多い。
年々漁獲が減り、漁師の多くが高齢になり、漁協で稼働している漁師は半数ほども多く、
水産庁は50年代には7万人が減ると予想する。
スーパーの鮮魚売場には比較的安価の輸入品が並び、
魚介類の自給率は22年で56%、食料安全保障の面からも後継者の育成は急務になっている。
値上げ環境下、日経MJがまとめた主要外食32社の10月売上高は、
ファミレスではサイゼリア、FFでは吉野家、寿司ではスシローが2桁の伸びを示し、
価格訴求力があって、味も良くコスパに優れた企業が好調だった。
「年末年始も節約志向は続く」
今年の年末年始は5年ぶりの9連休となり、国内旅行予約が堅調と発表、
JTB発表の23日~1月3日の旅行動向は、
国内旅行の1人当りの費用が43,000円と23年より5%上がったが、
旅行者数は横這いの2800万人コロナ前の96%だ。
又、国内、国外の合計で12月22日以前に出発する人が19%と最も多い。
今年は定額減税や賃上げで消費志向は上昇傾向だが、
実質賃金の減少や旅行費用の高騰で、限られた予算で節約しながら旅行を楽しむ傾向は増えている。
おせち予約商戦は真っ最中の中、おせち予約商品31品を販売するファミマでは
高価格帯から1万円を下回る価格の商品まで幅広く揃え、
「欲望おせち」21060円は日本料理店監修のおせち三段重でズワイカニや宮崎牛を揃え、
節約志向に対しては1万円をきる商品も用意した。
年末年始休暇は9連休が多くなる中で人の集まる機会が増えると予想され、
おせちは中高年が主流になっているが、
若者や子供を対象にした肉・魚素材を取り入れ、和風に中華、洋風を追加した
ミックスタイプを導入して消費の多様化に対応するおせちが増えて来た。
<スーパーの惣菜・米飯・寿司>
<エビ・カニご馳走セット>
コメント