「賃金上昇時代が続く」
日経まとめの24年冬のボーナスは全体で昨年冬比3.49%増、支給額00万以上が100社になった。
百貨店、スーパー大手の14社は1.75%増の694千円と製造業に比べるとまだ低いが、
小売りのトップは高島屋で平均額で125万円、同社は従業員生活実態を踏まえ
物価高への対応が必要とした。
又、2位のワークマンは平均103万円で役員を除く社員の待遇を最優先に考え、
優秀な社員の流出には気を使っており、ボーナスの積み増しを今後も図っていくという。
年の瀬が迫りくる中、「人手が足りない」と悩む小売業が多い。
毎年最低時給の上昇によってパートの103万円の壁が年々大きくなり、
日本スーパーマーケット協会が加盟店調査によると、
食品スーパーで働くパートの焼く半数が就業を調整し、その内8割が100万か103万を意識し、
来年も最低時給が上がれば年末の人出不足は更に深刻になる。
小売り・外食で年収の壁を意識する人がいる一方、賃金上昇で壁を超える人も出ている。
コストコは時給1500円で募集し、週30時間を勤務した場合に年収は230万になり、
1000時間ごとに時給が自動的に昇級する仕組みで、
同社では採用時から「扶養の範囲内で勤務することは不可能」と説明している。
調査会社マイボイスコムによると、
単発・数時間単位で働く「スポットワーク」したい人は2割強に上り、
若年層ほど比率は高かった。
スポットワークは単発の直接雇用契約で数時間~1日のアルバイトする内容で
履歴書は不要という手軽さが特徴で、頻度は「月に3~5回」が最も多く、
「自分の都合で働ける」「気軽に応募できる」といった項目を上げる人が多い。
主要製造業で作る金属労協は2025年の春期労使交渉で過去最高の月12000円以上の
ベースアップを決め、ベースアップ率は約4%に相当する。
鉄鋼や重工などの組合で構成する基幹労連は2025年は1万5000円のベースアップをする
統一要求書を表明した。
流通や外食で構成するUAゼンセンは春期交渉でパート時給を7%基準とするを発表、
正社員はベースアップで4%、定期昇給を含めて6%基準を目標にすると表明した。
人手不足状況が賃金のアップに拍車をかけ、2025年は大小含めて過去最高の賃上げが
実施される可能性があり、これに対して企業は生産性を上げる努力が一層必要になる。
「惣菜・中食の商品開発」
セブンイレブンが誕生して50年、同社はおにぎりに代表される家庭の惣菜・弁当の
開発を進め、今日に至っている。
同社の商品は家庭で食べられている惣菜で、家庭の味より一歩美味しくすることで
消費者は家庭で作る手間をかけるよりも購入を考える。
従ってライバルは家庭の主婦が作る料理であり、それらより美味しくなければ需要は広がらない。
DSのトライアルが惣菜強化へ取り組んでいる。
DSは一般に価格を優先する為に、商品の味・品質は二番手になっているが、
高齢化・単身世帯の増加により惣菜需要が高まり、小売店の売上も増えている。
同社は料理人や職人がメニュー開発に関わり、年間1500品目のレシピで各店に案内、
惣菜の品質とローコストオペレーション追求、¥299のかつ重を販売した。
食材の仕入れは食品売場から調達し、コスト削減につなげている。
餃子の王将は名前のように店内で餃子の手包みが商品の特徴になっていたが、
これをセントラルキッチンに移行した。
手作りの味を維持する為に、ニラやニンニクは国産を使用、素材の切り方や練り方を工夫、
製造後は48時間以内に使い切る仕組みを実施し、
温度管理を徹底することで店内製造に劣らない商品化で提供出来ている。
需要が拡大する惣菜は同じレシピであれば手作りが美味しいのは作り立てが特徴だが、
個々で作るコストを生産性改善につなげられるか、が課題になる。
その為にはセントラルキッチン(CK)の活用が必要になり、
CKを活用して味を落とさない仕組みが、今後の課題になっている。
<スーパーの惣菜・米飯・寿司>
<Xmasミニオードブル>
*街角通信は毎週1回、配信しております。
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