「消費ニーズの変化と小売業細分化」
2025年の初売りは小売り業態で大きく変化した。
百貨店は伊勢丹新宿店や西武渋谷店は2日から初売りをしたが、
高島屋日本橋店や大丸松坂屋・阪急阪神百貨店は3日の初売りになった。
スーパーでは昨年より大手が4日から初売りを実施し、
小売り業界では人手不足が課題になる中、
働く環境改善する為に正月休暇は広がる傾向になっている。
一方、消費者から見ると正月3日間に買い物する店舗が少なく、
営業するお店には年末並みの客数が入り、レジに列が出来ていた。
2024年、コンビニの王者セブンイレブンにほころびが見え始めた。(日経MJ)
既存店売上では前年割れの店舗が目立ち、
客数の伸び率ではローソンやファミマを下回り、
消費者からは物は良いが、価格は高いと感じる意見が多く出た。
これに対し、同社では「うれしい値」商品をPR拡大しているが効果はまだ不明。
消費環境は物価高に家計収入が追い付かず、
節約意識の高まりに対応が遅れたことが客数減少の要因となった。
節約消費で客数が増えているのがDSの業務スーパーや大型パックで安価のロピア等、
従来のスーパーと差別化を図るMDが消費者から支持されている。
市場から見ればこれらの店舗数はまだ少なく消費者は集中するが、
店舗のオペレーションに法令順守が出来なかったリ、個店経営の課題が出ている。
スーパーなど小売業態の同質化競争は指摘されて来たが、
チェーンオペレーションが同質化から脱却する妨げになって来た。
チェーン店でありながら地域に合った個店経営が出来る為には
AIを活用したオペレーションによって、コスト削減と地域対応の両立を図ることが
可能にすることが期待される。
「2025年の課題」
①物価高への対応
2024年の新たな物価高としてコメの値上がりがあり、
年明けも新米生産量が増えてもコメ不足は続き、店頭価格は下がらない状況にある。
訪日外国人需要増もあり、コメの消費が予想以上に増えていることから
需要と供給からコメは高止まりしている。
一方、供給増が期待できるのがマグロの漁業枠増による値下がりが期待できる。
マグロの漁獲規制による資源回復や養殖による効果が大きく、明るいニュースだ。
②24年トラック配送問題
24年問題が1年を経過し、各業態において改善が進んできており、
業態を超えたコンビニローソンと外食ワタミの共同物流の実施や
北海道根室市内スーパー、マルコシと水産会社との共同物流、
セブンイレブンが京王電鉄の活用によるトラック輸送から列車輸送への変更など改善が進んだ。
③生産性向上で賃上げ定着
高い賃上げを定着させるためには、裏付けとなる生産性向上に正面から向き合う必要があり、
賃上げと人材育成の両輪を回して生産性向上を目指すことが最大の課題になる。
その為にはリスキリングが叫ばれるように、教育投資こそが成長のカギになる。
<スーパーの惣菜・米飯・寿司>
<カラフルロール>
*街角通信は毎週1回、配信しております。
コメント