「飲食・小売りの業績とMD戦略」
5月主要外食32社の売上高は31社が前年同月実績を上回った。
値上げが浸透し、客単価が上昇、消費者が財布のひもを締める中で、
期間限定メニューや販促キャンペーンで外食需要を取り込んだ企業が好業績だった。
伸びが高かった企業はスシローが客単価9.0%増、客数は9.1%増の他、
「北海道うまいもん祭り」など1貫¥120からと値ごろ感のある商品が好調だった。
その他、ジョイフルが客単価5.7%増、客数4.7%増、
松やフーズが客単価10.6%増、客数5.5%増、鶏貴族客単価3.6%増、客数7.1%増、
大戸屋が客単価10.2%増、客数6、3%増と客単価と客数を共に伸ばした企業が目立った。
上場する主要小売業の3~5月期の営業利益は前年同期比6%増え、食品など生活必需品を
中心に価格を引き上げた反面、節約志向の中で客数が伸び悩む傾向は多い。
高島屋は2026年2月期の連結営業利益が前期比13%減、売上高は1%減になる見込み、
主因は訪日外国人の消費が低迷や円高の進行で中国の団体客の減少を予想。
その他百貨店の今期決算も減収・減益予想が多い。
セブン&アイが発表の3~5月期の連結売上高は2%増の2兆7773億円、営業利益は10%増、
純利益は前年同期比2.3倍となり、前年同期の株式譲渡損失が亡くなったことが影響した。
国内コンビニ事業は営業収益1%減少し、24年に始めた消費キャンペーンで補い切れていない。
セブンイレブンオーナーの声として、今近くに出店されて一番いやなのが「まいばすけっと」
コンビニのように即食への対応と生鮮など調理したい人にも応えられている。
まいばすけっとでは商品の価格はコンビニより安く、直接的な競合はコンビニとして
700~800m離れていれば成り立つという。
食品スーパーベルクの2025年2月期の売上は10.2%増、34期連続の増収を達成した。
同社の特徴は商品の陳列方法や備品の位置は本部が決定し、全店ではほぼ統一しており、
商品は本部が発注し、配送タイミングや労働計画に合わせている。
本社主導の運営が出来るのは売場面積2000平方mに標準化、出店地域は関東圏に集中して
地域間の消費ニーズのバラツキが少ないなどの理由が挙げられる。
従業員1人当りの年売上高は25年2月期で3603万円と国内スーパー平均より圧倒的に高く、
レジ袋の無料化を継続し、ポイント制度や決済アプリなど買い物先として工夫している。
「暑い夏の消費動向変化」
全国で続く猛暑による労働生産性への影響が無視出来なくなってきた。
6月には職場の熱中症対策が企業に義務付けされたが、国際医学誌グループの報告書は
暑さによる作業効率の低下で、建設業では労働時間の35%を失い、潜在的収入も受け取れない。
他の業種でも日本全体では22億時間、約5.4兆円分の収入を喪失しているという。
暑さによって失った労働時間は1990~99年の平均から1.5倍に増えた。(日経)
夏のボーナス商戦では、消費者が「今欲しいもの」やサービスに支出を絞っている。
かってボーナス支給後に人気の高額商品が1極集中で売れる傾向があったが、
現在は消費の時間や対象が消費者毎に分散し、消費者は欲しいものがある時に買う。
猛暑関連商品は高調で、晴雨兼用傘の売上は前年比7割、婦人用防止は2割増に売れている。
丑の日を19日(日)に控え、小売り各社の鰻蒲焼は昨年より若干お得な価格設定が予想され、
中でもメスウナギの特大サイズが見られると予想される。
コンビニファミマは鰻蒲焼重や寿司など8種類を用意、中国産「鰻蒲焼重」¥1880、
「2種の鰻巻寿司」¥1080などと高価格帯鰻蒲焼重¥4100を販売する。
11月20日(木)のボジョレヌーボーはワインの消費多様化や物価上昇で、販売撤退が相次ぎ、
輸入ワインは始まって50年で減少が続いており、ピーク2003年の7分の1になる。
ボジョーレは世界同時発売する為、時差で日本が早く飲めることで人気が高かったが、
今年はアサヒビールやメルシャンなどが輸入販売から撤退する。
消費が弱含むなかで客数の増加が見込めず、単価アップが継続的に上げて行けるか、
単純な値上げは客離れを起こしてしまう、機能性など付加価値を高めたPBの開発、
集客の要になる商品の値ごろ感を打ち出すことが求められている。
<スーパーの惣菜・米飯・寿司>
<鰻飯&うどんセット>

*街角通信は毎週1回、配信しています。



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