課題に挑むIT技術の導入と小売りの再編

「インフレ下の値上げとMD変更」

品薄で価格が高騰した「令和のコメ騒動」が食品メーカーのMDを揺さぶっている。

日経が国内食品メーカーを調査したところ、6割がコメの確保量が前年より減少し、

対策として製品の値上げ予定が35社中15社に上り、

コメの調達先の変更・指定銘柄せずが続き、商品の終売や輸入米の使用が挙げられた。

 

帝国バンクによると、7月末時点で2025年の食料品の値上げは今後も含め2万品目に上り、

24年より7000品目も多く消費者物価指数(CPI)は3年連続で3%以上に高まった。

今後の値上げ与件として人手不足が挙げられる中、

日銀の利上げによる円高与件で輸入物価の値下げが予想され不透明感が高まる。

 

その中で、ゼンショー傘下の牛丼チェーン「すき家」は4日に牛丼など一部商品を値下げ、

牛丼並盛を450円と30円値下げした。

長引く物価上昇で高まる節約志向に対し逆張りの値下げで先手を打ち、

競合他社の中で最安値となり、今後の為替変化と輸入物価の値下がりを見越して対応する。

 

「最賃と賃金体系の見直し」

2025年の最低賃金を決める都道府県の審議会で、国が示した目安に上乗せするケースが

広がっており、25都道府県の7割超えとなった。

特に地方では人材流出を懸念して値上げ、全国の加重平均で時給は1118円になる。

 

7月の人材サービス大手のエン・ジャパン派遣社員の募集賃金も値上がりしており、

三大都市圏では前年比4円高の1706円と過去最高になった。

他の同業大手のデイップの三大都市圏の派遣平均時給は前年比51高の1635円だった。
5年連続で最低賃金額の引上げで、働く人の生活安定につながる一方、

企業は生産性向上が不可欠になり、アルバイトの賃金が正社員を上回るケースも出て来る。

賃金改定の影響は、受けていた時給が引上げ後の最低賃金を下回る労働者の割合を示す

影響率は、従業員30人未満の中小・零細企業で24年度に23.2%と前年より1.6%上昇した。

全国では660万人程度が最低賃金に近い額で働くと見られている。(日経)

又、リクルートによると、国が示した改定の目安額を7月時点で下回る時給の

バイトアルバイトの求人数は41.3%に上る。

 

「小売り営業戦略の差」

DS店「ドンキホーテ」を運営するPPIHは今後の営業戦略について、

食品を主体とした新業態店を作るほか、M&Aを含め10年間で1兆2000億円を投じ、

連結売上高を4兆2000億円に、営業利益3300億円に倍増させる野心的目標を掲げた。

一般的な食品スーパー規模の1~2階建ての店舗を出店し、生鮮と店内製造の惣菜を販売、

ドンキが強みとする化粧品や日用品の品揃えで他社との差別化を図る。

 

セブン&アイ系のヨークHDは米投資ファンドのペイキャピタルの傘下に入り、

ヨーカ堂は祖業の総合SMから食品スーパーに集中させる方針で、

衣料品や玩具・テナント管理部門はクリエイトリンクへ27年以降に移管する。

ヨーカ堂やクリエイトリンクはITコストの適正化やグループ横断の商品調達、

適正な価格設定、PB商品開発など7つのプロジェクトを進め再出発する。

ヨーカ堂の食品スーパー事業では品揃え強化に向けて、傘下の高級スーパーの

シェルガーデンの商品を取り扱い、グループ間の連携を強める。(日経)

 

今後予想される米国と日本の金融政策の変更、国内の人員不足と最賃の変更、

インフレ経済が進む中で自店MDの差別化と営業コストの削減が最大テーマになり、

その為にIT技術の導入と合わせて小売りの再編が進むと思われる。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

<敬老・おこわ弁当>


*街角通信は毎週1回、配信しています。

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