インフレ経済下、商品開発の進め方

「景気改善と企業倒産」

内閣府発表の8月街角景気判断指数DIは、前月より1.5ポイント改善し46.7となった。

飲食やサービスがけん引し、4か月」連続のプラスとなったが、

好不況の分かれ目である50は18か月連続で下回っている。

小売り関連は1.5ポイント伸びて45.4、猛暑で客数は伸び悩んでいる中、

商品単価が全体に上昇している為、売上は改善傾向にあり、先行き指数は微増だった。

 

東京商工リサーチ発表の8月企業倒産件数は805件と同月前年比11%だった。

人手不足で賃上げ圧力が高まったことが背景にあり、

今後は米トランプ政権による関税の影響で倒産件数は上振れする可能性がある。

特に人件費がかさむサ-ビス業の倒産数は最も多く242件だった。(日経)

 

「値上げ環境下の小売り業績とMD変化」

2月期決算が多い小売業の2026年2月決算予想で、業績上振れ予想が出ており、

大手イオンの市場予想純利益は前期比73%増の498億円と会社予想を上回る。

特に節約志向の高まりに対応する割安感のあるPBは販売好調で販売数量を伸ばし、

全体利益を底上げする戦略が増益に寄与する。(日経)

 

九州発のDS・トライアルHDは値ごろ感を演出する為に、

プライスカードの表示を税込みから、本体価格を全面に表示し、

同社店舗の競合店と比べて割安であれば、地域内の最安値を示す

「エキサイティングプライス」のマークを価格と合わせて表記してPRする。

食品や飲料・日用品などの必需品を対象として、今後は全体の約20%を占める商品を目指す。

 

「意味ある商品開発の進め方」

キッコ-マン食品は果実100%の「デルモンテ ピュアフルーツ」を全国発売に踏み切った。

商品は従来のゼリーと異なり、中身は生のフルーツを食べたいという需要を代替えする

新しい価値を追求し、成人が1日に必要な果物200gのほぼ半分に相当する。

持ち運びが出来ていつでもどこでも楽しめ、賞味期限は製造から11か月のパウチ包装、

店舗では青果売場に陳列し、仕入れ価格は年間安定しており、

ロスも少なく青果売場では保険のような役割を果たす。

 

全国の豆腐メーカーを「救済型M&A]で再建してきた相模屋食料は、

企業の規模や生産効率を求めることではなく、「地域の豆腐文化」をよみがえらせ、

失われた職人技を取り戻すことに戦略の力点を置いてきた。

地元で親しまれる伝統の味を取り戻すことで消費者と社員の笑顔と自信を得る出発点になり、

結果として生産効率や品質が高まり、経営の安定化につながる。

値上げ環境が進み価格の安さが注目される中で、消費者は価格の安さよりも商品の意味、

特徴を重視する時代に移行していると同社は捉えている。(日経MJ)

 

「惣菜看板商品を磨いて、効果倍増」

日本唐揚協会主催で「唐揚グランプリ」をスーパー部門は2018年より始まった中で、

各社惣菜部門の取り組みでは鶏肉原料の見直し、原料のカット・調味料下味付けの変更・

揚げ温度や時間の見直しを実施し、スーパー部門4地域の中で最高金賞を狙って競った。

結果、最高金賞を獲得した企業の鶏唐揚売上はイオンでは食品で販売金額トップや

前年比1.5~2倍の売上を示した。(日経MJ)

 

スーパー惣菜の鶏唐揚やローストンカツなどは消費者に良く食べられている商品、

これらの主力商品を定期的に磨き込むことで、消費者の支持を得て看板商品になっていく。

これは100年続く専門店のMDと同様なことであり、それによって自店の特徴が明確になり、

多数あるお店の中で選ばれる商品・店舗になって行く。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

<お彼岸天むす弁当>


*街角通信は毎週1回、配信しています。

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