「実質賃金は伸びず、生産性は低水準」
厚労省発表の25年11月の物価変動を除いた実質賃金は前年同月比2.8%増だった。
賃上げ定着で所定内給与は25年が2%前後の増加を維持しているものの、
物価上昇率を下回る状況が続く。
インフレには鈍化傾向も見られ、25年12月の東京都消費者物価指数は前年比2.3%増と
3月以来の2.5%割れとなり、名目賃金の増加が今のペースで進めば、
26年度前半には実質賃金がプラス圏内に浮上すると見られる。(日経)
厚労省が発表している「総労働時間」は1990年では年平均2064時間、月平均172時間だったが、
2024年時点では年平均1643時間、月平均で136.9時間と約2割減少している。
背景にあるのがパート社員の増加で、パートの実数比率は90年の12%が24年は30%台となり、
残業時間の上限が法定化した19年以降は正社員の労働時間の減り方が大きくなっている。
働く時間が短くても、効率の高い働き方をしていれば問題はないが、
日本生産性本部の「時間当りの労働生産性」は日本は年々順位を下げ28位と主要国の最下位だ。
24年日本の時間当りの労働生産性は28位の60.1ドルに対し、米国は4位の116.5ドル。
日本は労働時間を伸ばすのでなく、生成AIなどの技術革新によって生産性アップが望まれる。
「飲食・小売業の課題」
長引く物価高の中で好業績を出している「ハイデン日高」の神田会長は、
仕入れ原価が上昇してもギリギリの価格を押さえる戦略で、
原価率が上がっても価格競争力が高まれば顧客増につながり売上と粗利益増になるとして、
消費全体のパイは増えない中で、顧客が店を選ぶ条件としてコスパが大きい比重を占める。
一方でコストダウン対策として、セルフレジや配膳ロボット、タッチパネル注文など
DXに力を入れている。
食品スーパー業界はコスト上昇の中、デスカウントとの競争が激しくなり、
再編機運が高まる中で、大手のライフコーポレーションの取り組みは、
25年11月に発表した大橋酒店の吸収合併や同業他社のM&A、
サプライチェーンの産地、独自商品の製造設備を持つ企業のM&Aを検討している。(日経)
店舗業態としてはDSと小型店の開発と、スーパー業界にとって必要な課題に取り組む。
食品スーパーやコンビニで伸びの大きい店内調理惣菜について、
ローソンはロボットによるパスタの調理・販売を始めた。
店員が付属のタッチパネルでメニューを選ぶと、
必要な材料や調味料を鍋に投入する時間が表示され、
パネルの指示に従って投入すると、ロボットがパスタや具材を炒めて調理完了、
店員が容器に盛付けて提供し、調理後の洗浄も自動で行う。
食品スーパーとして成長を目指す手段として、
業態では低価格訴求の小型店を低コストで運営できるオペレーション体制が必要であり、
そのオペレーティングシステムを運営する為にはM&Aによって再編が進む。
一方、店舗を運営する人のマンパワーを発揮するには他業種に劣らない賃金体系、
その賃金を確保する原資として人時生産性のアップが必須条件となる。
<スーパーの惣菜・米飯・寿司>
<2層仕立てのイワシ南蛮>

*街角通信は毎週1回、配信しています。



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