ディスカウントとデジタル活用の小売り経営

「インフレ景気が続く」

内閣府発表の7月街角景気判断指数は、前月から0.2%上昇し45.2、

3カ月連続のプラスで家計関連の住宅・サービス関連が上向いた。

サービス関連は1.3ポイント増の46.9で、飲食関連が0.3ポイント上がって42.8,

家計関連では小売りが0.4ポイント低い43.9で唯一の減少だった。

買物客数が大きく減少し、特に最大商戦のお中元が大幅なマイナスとなった為

賃上げが物価上昇に追い付いていない中で、消費者は節約をしながら生活をしている。

 

2025年産米の店頭価格が5kg¥4000を超える見通しとなっており、

早場米の流通の中で、スーパーの店頭では前年の約1.6倍の¥4200で販売が始まり、

売れ行きは順調との声も出ている。

背景にあるのが東北や北陸の渇水や高温障害で、

収穫量が伸び悩めばJAにとって数量確保に概算金を引き上げる動機へ変化する。

 

JAグループのJAたまごの7月の基準価格はMサイズ1kg当り328円と

5~6月より下がったものの前年同月比は64%高になっている。

2024年秋から25年春に猛威をふるった鳥インフルで親鶏が減ったことや

今夏の猛暑で玉子の生産が落ちていることの要因が重なっている。

 

総務省発表の7月消費者物価指数(CPI)は生鮮食品を除く総合で前年比3.1%上昇、

食品の値上げが止まらず8か月連続の3%台となった。

物価高の主因は食料品価格の上昇で、帝国バンクによると7月の飲食料品の値上げ品目は

2105品と前年の5倍となり、10月の値上げも約2800に及ぶ見通しとなった。(日経)

新型コロナで始まった物価上昇は、当初円安相場による輸入部下の上昇が主因だったが、

今は人件費や物流費などの転嫁に変わって来ており、

これから更に最低賃金の上昇は企業のコストアップが値上げに拍車をかける要因になる。

 

「小売りの変遷」

イオンに時価総額で抜かれたセブン&アイHDは新たな中期戦略を発表したが、

足元の既存店売上伸び率は競争他社のに見劣りしており、

創業精神の顧客心理を読む姿勢が弱まっている印象が見られる。

季節の変化、気温の変化による顧客の嗜好の変化を読み取り、

その変化を見逃さず商品開発やFCオーナーがきめ細かい対応をして

顧客の期待を上回って来た中で、競争相手は「小売り」ではなく「顧客」だというのが

同社の方針だったのだのだが、競争環境への対応で精いっぱいの様子になっている。(日経)

 

DSのドンキ・ホーテを運営するPPIHは2026年に食品を主体とした新ブランド店を発表、

約6割の商品を日常で使う食品を割り安に提供して単身者や若年層を取り込む。

傘下ユニーの食品スーパーピアゴを改装して、26年に中京圏で1号店を開店する。

店舗は1~2階建てで店舗規模は1650平方m程度、店内調理の出来立て惣菜や生鮮食品を揃え、

ドンキが強みとする化粧品や日用品の品揃えを充実させ、稼いだ収益を原資に食品を安く提供

一般の食品スーパーとの違い出した店舗展開をする。

 

今の小売業が直面するテーマとして、デジタルを活用するデジタルストアと

価格の安さを打ち出すディスカウントストアの「WDS」にまとめられる。

こうした環境変化に備えて、ヤオコーは10月から持ち株会社に移行すると同時に、

「ブルーゾーンHD]とする方針を発表した。

ブルーゾーンは健康長寿の人が多く住む地域を指し、少子高齢化が進む中でコミュニティ施設

として進化することで健康支援サービスを進める。

ディスカウントストア型は出店地域に応じて、コスパ&タイパ志向に応じた価格競争力を強めること。

 

物価高を伴うインフレ景気が続く環境で、小売りは価格の安さで競争できる仕組みづくりが

条件となる一方、

コスパやタイパなど付加価値を付けた商品開発で消費ニーズを取り込むMDが重要になっている。

 

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

<お彼岸天むす弁当>


*街角通信は毎週1回、配信しています。

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