商品のコスパ重視でリピート購買を強化

「適量・買い易さを重視した今年の恵方巻」

2月3日の節分恵方巻が終わり、週末与件もあり各店はお客様で賑わっていた。

首都圏のスーパーを見た中で、今年の特徴と課題は

・恵方巻のハーフサイズはヤオコーがハッピーサイズとして発売してから、

今年は多くの店でハーフサイズが主力になって来た。

・従って価格帯はハーフで¥398、¥498、¥598に集約され、買い易い値ごろとなった。

 ¥398,¥498ラインが全体の3割近くを占めていた。

・恵方巻のグルメ化が進み、海鮮具材が増えることで商品名も複雑化して、

商品の違いが分かりづらくなり、お客様の商品選択が出来にくくなった

海鮮恵方巻 ー海鮮笑福巻 ー 海鮮招福巻 -七福恵方巻・・・

・巻き芯具材が多く、種類が増えることで、太巻を巻いてカットする技術が疎かになった。

 海苔の巻き方が緩いことや破れやはみ出しが目立つ。

今後の課題として

・商品の特徴を明確にした品揃えアイテムの絞り込みが必要。

特に海鮮系は食べたときに味・食感の違いがわかること。

「食品のコスパが購入の決め手」

日経MJが行ったスーパーバイヤー対象に主要商品の展望は

・トップは冷凍食品(64ポイント)で2位は惣菜・弁当、4位にレンジ・レトルト食品

このアンケート結果はここ数年変わっていない中、

お客様は食品の選択に簡便性、コスパが重視されている。

スーパーの購買データを分析しているTrue Dataによると

23年12月時点の食料品145品目の54%が

22年9月以降のピーク時点と比べて平均購入価格が下がっている。(日経MJ)

・特に500~600gのスパゲッティはピーク時より7.3%安い276円

・サラダ油、天ぷら油は24年1月でピークから22.8%安い

スーパーのPB商品についても、イオンは食用油やカップ麺など60品目を値下げした。

食品の値上げはピークを越し、今後はモノからサービス分野に広がりそうだ。

ファミマは16日から、¥500台に抑えハンバーグ弁当を発売、

牛肉100%のチーズソースの鉄板焼ビーフハンバーグ弁当¥598,

新発売の木耳卵炒め弁当やネギ塩チキンステーキ弁当も¥500に抑えた。

並行してハンバーグ弁当のおかずを1品減らして価格を抑え、

顧客が味や価格、ボリューム共に満足できる弁当に工夫を凝らした。

食材価格が一段落し、サービス価格の上昇する中、

人手の掛かる飲食業は値上げが出来るかどうかにかかっており、

味に自信のある店は値上げ出来るが、お客様の様子見している店は淘汰されると言われる。

酒類がメインの店は不振で、焼鳥・焼肉など料理に特徴ある店が頑張っている。(日経)

「スーパーの再編」

イオンはグループ内のスーパー、フジ・リテイリングと西日本マックスバリューが合併し、

31年には売上1兆円企業と2割強の規模拡大を狙う。

人口減少が進み、スーパーは余り、今後の競争激化の中で店舗の淘汰が始まる。

競合は同業だけでなく、コンビニと共存出来ない時代になると同社は見ている。

その中で生き残るには、旧来のビジネスモデルではなく、

電子商取引(EC)の導入など、一定の規模が必要だという。

将来、過疎化・高齢化が進み、周囲に店はなく移動も難しい「買物難民者」が

2030年には3人に1人なる時代が予想されており、

それを支援する取り組みが始まっている。

・セブンイレブンはは2025年にドローンによる配達を目指す実験を始めた。

・長野県飯綱町とToppanは自宅にいながら買い物体験できるサービスを展開。

・Jinsは高齢者施設に出張し、眼鏡の販売や視力の測定を行う。

特に過疎化が進む北海道で、セコマ会長の丸谷氏は

「店舗や物流の持続可能な貢献がなければ、過疎化が進む地域を支えられない。

そのためにも店舗を支える物流が何よりも重要。」という。

消費の2極化が言われる中、

消費頻度の適量、味・品質の満足感に見合った売価、

商品の満足感・コストパフォーマンスが最も重要な要素になる。

コスパの満足度を重視した商品化でリピート購買を強化する。

<スーパーの惣菜・米飯・寿司>

<ヘルシー弁当>

*街角通信は毎週1回、配信しております。

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