【トレンド情報】冷凍食品が主役の1品

新型コロナの長期化で、家庭で冷凍食品が使われるシーンが多様化している。
冷食メーカー各社は消費者の潜在ニーズに応える商品づくりを進めており、1品で食事として完結する「個食」向けの商品が増え、メインの食事として満足感や美味しさにこだわる品揃えが増えている。

ニチレイフーズは2月に冷凍「冷し中華」を発売した際、電子レンジ加熱で氷が溶けにくい性質を生かし、麺を解凍しつつ上に氷が残ったまま冷し麺に仕上がるように仕上げた。
電子レンジで加熱して冷たい料理を作るこれまでにないアイデアメニューだ。

日本水産は9月に「満足プレート」として、白米と肉料理の主菜、彩り野菜の副菜をワンプレートに入れた弁当型の冷食で、白米とおかずを同時に加熱できるようにした。
肉料理と副菜は本格的な美味しさにこだわり、店頭価格は¥400台で冷食中では高価格帯で、スーパー・コンビニの弁当と競合する商品となる。

外食大手のロイヤルHDは子会社の東京工場で冷凍食品「ロイヤルデリ」の生産能力を増強し、FRロイヤルホストで販売した。人気の「コスモドリア」などはコロナ下で人気が高まり、8月末時点の国内全280店舗で販売している。同社は現在の1カ月売上は7000万円だが、増やして行くとしている。

ハイデン日高は冷食の自動販売機を始め、今期中に少なくとも10台を設置し、餃子や麺、スープを製造している自社工場の近くや郊外店舗に設置しているが、今後は都市型店舗へ拡大する。

スーパーが冷凍食品を1000品目以上扱う大型売場を投入している。
イオンリテールは8月末に千葉県浦安市で冷凍食品の新型業態「FROZEN」を開業した総菜やスイーツ、肉やミールキットなど冷凍食品約1500品目を揃える。

惣菜の中には有名店「俺のフレンチ」が監修した「牛ほほ肉のワイン煮込み」は¥2138と高めの価格帯で、南インド料理店が手掛けるチキンカレーなど世界の味を楽しめる。

ライフCOは9月に開店した豊洲店は冷食やアイスを合わせた商品数は1100品目と同社としては最大級で、一般のライフの店の2倍以上の規模となる。「海鮮丼の具」など独自商品」やANA、JALの冷凍機内食もライフとして初めて販売を始める。

保存食としての冷食は簡便性と時短ニーズを取り込み、家庭内食事として更に拡大して行く。

スーパーの惣菜、米飯、寿司

<ECLP冷凍食品売場>

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