農林水産省によると、自営の農家従事者の平均年齢は22年時点で68.4歳、65歳以上
では86%を占める。このままでは離農が急速に進み、三菱総研は農家数が50年には17万7千戸に
なると試算で現在に比べ81%も減少し、その間の人口は16%の減になる見込み。
16年~20年の農作物収穫量の減少が続くと仮定すると、ホウレンソウやサクランボは49年に消滅
し、50年には大根が半減、レタスや南瓜は4割減、コメは6割減と予想する。
日本の食料自給率はカロリーベースで38%、米国は110%、ドイツは80%を超えるなど、
日本は主要7か国の中でも最も低い。
どうすれば胃袋を満たせるのか、
農水省は1人当りの1日2168kCalが必要と推定する中で、コメや小麦中心ではカロリーを補うことは
出来なく、一方芋類では必要カロリーを補うことが出来るが、日本の主食をコメからイモに変更する
ことは平時では無理がある。
あと10年もすれば多くの戸別農家は崩壊すると予想される中で、耕作放棄地の農地は空いており、
身近な地域で自分たちの食料は自分で作る仕組みが必要になって来ている。
又、
未来の農家を救いために、AIなどテクノロジーを活用した農家作業の省力化や外国人の労働力の
確保、植物工場での効率的な大量生産の仕組づくりなど、これからの農業の姿も変わって行く。
総務省の21年調査によると、食料品を扱う小売業者は約2万3000業者だが、約10年で
ドラッグストアの競合などで食品スーパーの閉店が進んでおり、食品スーパーを含む食料品店は2割
減少した。これに比例して増えているのが「買い物難民」であり、農林水産政策研究所の推計では
東京・大阪・名古屋の三大都市圏では約377万人と全体の45%を占め、25年には全国で約871万人に
増加すると予測する。
買い物難民とは自宅からスーパーへの距離が500m以上で、車を利用できない65歳以上の生活者と
されており、これを解決してくれるのが「とくし丸」など移動販売車で、現在国内各地で約1100台
以上が稼働しており、島根県などは移動販売に補助金を出す自治体もある。
日本の人口減少、農業従事者の減少による生鮮食料不足、地方のみならず都会においても食品小売店
の閉店は生活者の買い物が出来にくい環境が増加している。
この状況下で国内農業と食品小売店のDX推進がカギを握る。
<食品スーパーの総菜・弁当・寿司>
<ホタテ炊き込みご飯弁当>
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